7月17~20日の東京株式市場は一進一退の展開となった。米国株の堅調地合や為替の円安がサポート要因となったが、日経平均株価で2万2000円台後半では買いが続かず伸び悩みを余儀なくされていた。目先的には日経平均株価で2万2000円台半ばで一進一退も考えられるが、一方で3月決算期企業の4~6月期決算を控えていることから個別物色の動きが強まる場面もありそうだ。
東証マザーズ市場「歴史の古い企業」10社の顔ぶれ
それでは今回は、東証マザーズに上場する「歴史の古い企業(設立年月日の古い企業)」10社を紹介しよう。
(1)大泉製作所 <6618> 700円 1944/03/25
(2)パルマ <3461> 4905円 1969/12/27
(3)中村超硬 <6166> 2140円 1970/12/21
(4)ソフトマックス <3671> 1404円 1974/01/28
(5)アマナ <2402> 830円 1979/04/28
(6)サンワカンパニー <3187> 1404円 1974/01/28
(7)データホライゾン <3628> 1891円 1982/03/25
(8)ASJ <2351> 1628円 1984/02/15
(9)神戸天然物化学 <6568> 2865円 1985/01/22
(10)プレシジョン・システム・サイエンス <7707> 484円 1985/07/17
※銘柄、証券コード、20日終値、設立年月日の順。データはヤフーファイナンスより。
東証マザーズはベンチャー企業が多数上場している市場として知られ、個人投資家の人気も高い。しかし、中には設立年月日が古い「歴史ある企業」もある。たとえば上記ランキングでトップとなった大泉製作所は、設立が終戦前の1944年3月である。同社は後段で述べる通り、2012年6月に東証マザーズに上場、2014年にはテンバガーを達成している。
大泉製作所、自動車や空調向けセンサーの業績好調
今回は上記ランキングから大泉製作所、パルマ、ソフトマックスの3社を取りあげたい。
大泉製作所は自動車や空調製品などに使われる電子部品を扱うメーカー。温度変化に対して電気抵抗の変化が大きい抵抗体「サーミスタ」を使った温度センサーを主力としている。
大泉製作所のWebサイトによると、1939年8月に航空機の高性能電気接点の製造を目的に設立された日本接点研究所が母体で、1944年3月に大泉航空機器製作所となった。戦後は民需の電気接点の製造に取り組み、1955年から電話交換機用のサーミスタの生産を開始している。
前述の通り、同社は2012年6月に株式を公開、調達資金は青森県や中国の工場の生産ライン増設の費用等に充てた。上場直後の株価は400円前後で推移、2014年5月には150円まで下落したが、同9月には欧州自動車メーカーの採用を手掛かりに1887円まで急騰してテンバガーを達成する場面も見られた。
ここ数年の営業利益は右肩上がりで上昇し、経営状況は順調。電気自動車やハイブリッド自動車などへの新規引き合いも増えているという。ただ、今後の業績については、米国の保護主義的政策が自動車部品需要にどのような影響を及ぼすか気になるところでもある。
パルマ、日本郵政Gとの資本業務提携で人気化
パルマはディア・ライフ <3245> 傘下の不動産会社。トランクルームの滞納保証付き受託サービスと、事業用地を取得しトランクルームを新築販売したうえで運営を受託する「ターンキーソリューション」を主力としている。
トランクルームを運営するセルフストレージ事業は、国内市場が拡大中で、パルマの業績は順調に伸びている。2018年4月には日本郵政グループと資本業務提携し、日本郵政キャピタルが第2位の株主となった。この提携が話題を呼び、パルマ株が人気化する場面も見られた。
ソフトマックス、「ウェブ型電子カルテ」を販売
ソフトマックスは情報システム会社。「ウェブ型電子カルテ」を中心とした医療情報システムを提供している。本社は東京都品川区だが、本店は鹿児島市にあり九州を地盤としている。
医療情報システムの開発・販売を長年手掛けていた同社は、運営コストを低く抑えることができる「ウェブ型電子カルテ」の販売を機に、売上を伸ばしてきた。同社は2018年12月期について売上高が3%の減収、営業利益36.6%増を予想している。
文・ZUU online 編集部/ZUU online
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