山口県の長門市仙崎(ながとしせんざき)は、日本の有名な童謡詩人・金子みすゞの生まれ故郷です。仙崎にはみすゞにまつわるスポットが約1キロメートルにわたり点在する「みすゞ通り」があります。この記事では、みすゞ通りの概要、みすゞ通りの見どころを10個、ご紹介しています。

金子みすゞってどんな人?

金子みすゞ(本名:金子テル)とは、 大正時代末期~昭和時代初期に活躍した童謡詩人 です。1903年に山口県長門市(ながとし)で生まれ、1930年夫との揉めごとが原因で、26歳の若さで自死しました。

写真:菊地早秋

代表作品には「みんなちがって、みんないい」のフレーズで有名な詩「 私と小鳥と鈴と 」があります。学校の教科書に掲載されていることも多いですね。その他にも「大漁」「ふしぎ」など、生涯で 500を超える作品 を作ったと言われています。

写真:菊地早秋

作品の特徴は、温度があることです。自然風景や目に見えないものにまで あたたかい眼差し を向け、優しさに貫かれた作品が多いのだとか。これには、漁師町で育ち、 命を頂くこと が身近にあった環境が関係しているそうです。

写真:菊地早秋

「みすゞ通り」とは

みすゞ通りとは、みすゞが生まれた長門市仙崎(ながとしせんざき)にある、 約1キロメートル延びる通りのこと です。仙崎駅から海までの一本道で、昔ながらの風情が残る町並みが続いています。散策時間は、ゆっくり歩いて 往復約1~1.5時間 です(記念館の見学時間は除く)。

写真:菊地早秋

みすゞ通りには「みすゞまちなかギャラリー」と言われる、 みすゞの詩に可愛いイラストが添えられたデザインパネル が、至るところに設置されています。仙崎エリア全体で 35 のパネルがあるそうです。

写真:菊地早秋

そのほかにも、住民の方々がみすゞの詩をそれぞれのやり方でデザインをして、 玄関先や窓際に飾ってある こともあります。通りを歩いているだけで、たくさんの詩を目にできるので、 お気に入りの詩 は暗記出来てしまうかもしれません。

写真:菊地早秋

それではさっそく以下より、みすゞ通りの具体的な見どころを10個ご紹介していきます!

【見どころ1】仙崎駅

写真:菊地早秋

みすゞ通り見学は、 仙崎駅からスタート すると分かりやすいです。仙崎駅には、かまぼこ板を使って描かれたみすゞのモザイク画が飾られています。近くで見ると、板には様々なメッセージが記載されています。

写真:菊地早秋
写真:菊地早秋

【見どころ2】みすゞ通り由来碑

写真:菊地早秋

駅を出てしばらく行くと、 みすゞ通り由来碑 が現れます。みすゞの生家や墓所をはじめ、ゆかりの場所が多く点在していることから通りを「みすゞ通り」と名付ける、といった内容が書かれています。

写真:菊地早秋

【見どころ3】八坂神社

写真:菊地早秋

地元では「 祇園様 」の名前で親しまれる神社です。長門市仙崎は捕鯨を行う町でしたので、捕鯨を行う様子を描いた捕鯨図が納めてあるのだとか。みすゞが仙崎八景の一つとして詠った詩 「祇園社」ゆかりの神社 です。

写真:菊地早秋

【見どころ4】金子みすゞ記念館

写真:菊地早秋

みすゞの実家跡に建つ記念館です。二階にはみすゞの部屋が表現されています。記念館では、 みすゞの生涯についてパネル展示 してあり、当時の様子を詳しく知ることができます。たくさんの作品に触れることもでき、文化的な時間を過ごせます。

写真:菊地早秋
写真:菊地早秋

【見どころ5】角の乾物屋

写真:菊地早秋

みすゞの詩に登場する乾物屋さん です。現在は商店になっています。本当に道の角に建っていて、みすゞが暮らしていた時代と変わらないことが分かります。先述した記念館から徒歩すぐの場所です。乾物屋が出てくる詩も飾られています。

写真:菊地早秋