◆ゼロ円からでも取り組める節電対策

 では、断熱性能を高めるためには、どのような対策ができるのでしょうか。平松さんは「ゼロ円から対策できる」と断言します。

「断熱材が不足している家は、古い家屋のケースが多い。昔の家は間取りが広いですが、使用頻度の低い部屋を思い切って締め切ってしまうのが確実です。これならゼロ円で始められますし、温める空間を決めることで不要な電気代をカットできます」

 次に安上がりなのが、「断熱カーテンライナー」を導入する方法。

「断熱カーテンライナーを取り付けることで、室内の気密性を高めて断熱効果をアップさせる内窓の効果が期待できます。断熱カーテンライナーは、Amazonなどで数千円で売られており、手軽に導入しやすいと思います」

 今後も長期的に暮らすなら、内窓の取り付けや断熱材の改修の視野に入れるべきとも。

「どちらも初期費用がかかるので、今住んでいる家に今後どれくらい住むかを考慮して判断すべき。また、古い家の場合、リフォームするよりも建て替えたほうがいい場合もあります。いずれにせよ長い目で見ると、省エネに優れた家のほうが、トータルで払う電気代は安くなります」