◆自分の意思を実現させるための「遺言書」

 とはいえ、自分の死後に兄弟姉妹にわだかまりを残すことは避けたいところです。なんの相談もなく、遺言書で初めて自分たちに遺産を残さなかったことを知れば、兄弟姉妹は驚くでしょうし、悲しむはずです。

 甥や姪に財産を残すのであれば、なぜ次世代に相続させるのか、自分の意思を説明しておく必要はあります。また、遺言書の書式には規程のルールがあり、自筆よりも公正証書が間違いないところです。遺言書を書く場合は専門家に相談したほうがいいのでしょう。

 生きているうちに死んだあとのことを考えるなんて縁起が悪いと思う人もいるかもしれません。

 しかし、「遺言書に残しておけば、自分の財産の行き先を自分が生きているうちに決めることができます」と曽根さんがいうように、自分の意思を実現させるためにも遺言書は書いておくことをすすめます。

 相続で“もめない方法”などは『子のいないひとの終活準備』で詳しく解説されています。

書影『子のいない人の就活準備』
『子のいない人の就活準備』
 残された人たちが相続でもめるような悲しい事態を避けるためにも、生きているうちから身内としっかりコミュニケーションをとり、遺言書を残すことが大切なことなのです。

<曽根恵子 構成/女子SPA!編集部>

【女子SPA!編集部】

大人女性のホンネに向き合う!をモットーに日々奮闘しています。メンバーはコチラ。twitter:@joshispa、Instagram:@joshispa