文化遺産を未来につなげる、ヴォーリズ・コテージ建設のためのクラファン実施中!
また、同施設建設にあたり、建物の形状は平屋建てで切り妻屋根、ヴォーリズ建築のエッセンスを共有するため、ヴォーリズ建築研究の第一人者である山形政昭氏に基本デザインと監修を依頼。
解体されたヴォーリズ建築で使われた梁、窓等の部材を譲り受け、再利用して、環境に配慮し六甲山の自然に溶け込む建物にするため、屋根の上に土を載せて草を生やす「草屋根」を採用した、文化財と自然の融合を象徴するユニークな建築となる。
同施設では、年間を通じて自然の中で飲食を楽しむカフェと、文化財を擁する場所にふさわしく全国の伝統工芸品や美術品の交流基地となるクラフトセンターを設け、文化交流も推進。さらに、工房も併設し陶芸・ガラス・染織等のワークショップを計画しており、広いデッキでは、室谷邸記念館や小寺池を眺めながらテーブルで寛ぐこともできる。
六甲山の自然と歴史的建造物の融合した環境の魅力を向上させるとともに、アクセスの利便性を高めて、賑わいを創出する施設となりそうだ。
クラウドファンディングでの寄付を工事費の一部に
しかしながら、「ヴォーリズ・コテージ」の建設には約4,400万円の資金が必要。同施設は、神戸市による「六甲山賑わい創成事業」補助金に応募し、工事費の半額の補助金が得られることが決まっているが、小さなNPO法人である同協会は不足額を用意するのが難しいため、今回、工事費の一部に充てるため、クラウドファンディングにより広く一般から寄付を募ることとなった。
築90年を迎える文化財と4,500坪の広大な敷地を維持するには大変なコストがかかる。「ヴォーリズ・コテージ」の建設により、六甲山上の重要スポットとしてより多くの人々の来場が実現し、入場料収入の増大に繋がり、末永く維持するための仕組みが出来上がるという。
ナショナル・トラスト運動の確固たる発信地としてのバージョンアップにも繋がるとのことだ。