アメニティ2000協会が、文化遺産ヴォーリズ六甲山荘を未来につなげる、ヴォーリズ・コテージ建設のためのクラウドファンディングを、READYFORにて実施中だ。

アメニティ2000協会の活動について

大切な財産である日本の文化・自然を自分達の手で守り、やさしい文化を創造しようという理念のもと、2000年に活動を始めた、アメニティ2000協会。

ヴォーリズ六甲山荘

文化遺産を守っていくためにアメニティ2000協会が範としているのがナショナル・トラスト運動で、歴史的建築物の調査の過程で出会った六甲山上の山荘をヴォーリズ建築の貴重な建物であると判断し、3年間のナショナル・トラスト運動で広く寄付を募り、借財も加えてやっと2008年に購入することができたという。それが、1934年築の「ヴォーリズ六甲山荘」だ。

同協会によれば、個人所有の歴史的建築物の管理・継承の難しさは、老朽化による巨額な補修費用、継承にかかる高額な相続税負担、複数人による分割相続、継承に対する国の施策を含めた社会的な受け皿の欠如等によるものだという。こうした事情から取り壊しや売却による再開発の危機に瀕している物件が多くある。

六甲山はかつて「西の軽井沢」と呼ばれていたが、明治から培われてきた良き山荘文化が、このままでは残念ながら廃れ失われる懸念があるとのこと。同協会は、文化遺産喪失の危機を何とか乗り越えるべく、「次のステップ」に向けて、苦闘しながら活動を続けている。

次のステップは、「ヴォーリズ・コテージ」

その「次のステップ」は、新たな施設「ヴォーリズ・コテージ」。ヴォーリズ六甲山荘敷地内に付属施設の一つとして、2025年春オープンを目指し建設することを計画している。

「ヴォーリズ・コテージ」は、ヴォーリズ建築をモチーフにした、クラフトセンター&カフェのある施設で、環境に優しい草屋根を採り入れる等、山荘らしさを表現。室内&テラスからは、きょうだいの森を臨む景色を堪能できる。