◆妹と楽しそうに話す彼に対して不安感が募る
顔合わせの日、両親は物腰が柔らかい彼のことを気に入り、終始和やかに談話。緊張していた彼も、徐々に笑顔が増えていきました。しかし、その時、妹さんがなにげなく彼にした質問によって、愛子さんの未来は変わってしまいます。
「趣味を尋ねた妹に彼は読書だと答えました。妹も読書が好きなので、好きな作家やジャンルを聞き始めたのですが、なんと、すべて彼の好みと一致していたんです……」
2人が好きだったのは、それほど名前が知られていないマイナーな作家や猟奇的なサスペンス小説。趣味が合うことが分かった2人は一気に打ち解け、読書話に花を咲かせ始めました。
いきいきと本の話をする彼を見て、愛子さんは「この人、こんな楽しそうに笑うんだ……」と思い、同時に心がザワつきました。
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