2016年、42歳のクリスマスイブに突如乳がん宣告。(ステージⅡB)。晴天の霹靂だった「がん宣告」から約1年間、泣いたり笑ったり怒涛の日々を駆け抜けた、私のがん治療ドキュメンタリーを連載でお届けしています。
※治療方針や、医師や看護師の発言は筆者の病状等を踏まえてのものであり、すべての患者さんに当てはまるものではありません。また、薬の副作用には個人差があります。
◆4年生で“繰り下がり引き算”ができない息子に驚愕
乳がんの治療中に夫婦関係にヒビが入り、メンタル絶不調になったわたし。そこにさらに「息子の進路」という新たな悩みが増えてしまいます。
振り返ってみると、この時期はもしかしたら「さまざまな問題を一気に解決する時期」だったのかもしれません。
当時息子は小学校4年生でした。それまで勉強に遅れている感じもなかったのですが、ある日たまたま計算問題を見ると、繰り下がりの引き算ができていないことに気づいてしまいました。
わたし自身は勉強は嫌いではなく割と進んでやるほうだったので、息子にうるさく言わずとも勝手にやるようになると思っていました。なのでおとなしい息子がのびのびできるよう、幼稚園時代から勉強はうるさく言わず育ててきました。が、4年生で引き算の繰り下がりができないのは衝撃。
今までも家で1秒たりとも勉強せず、小学校に入りたての頃に宿題の漢字プリント1枚をやりなさいというと嫌がって身体をかきむしり発狂……息子は「強制される」ことが大嫌いな性格です。
わたしもわたしで、無理強いしてまでやっても無駄、そのうち自主的にやるようになるだろうと楽観視していました。