スポーツ界では、女子バレーボール日本代表の眞鍋政義監督が「日の丸を背負って戦う誇りを自覚してほしいとの思いで、選手たちを知覧特攻平和会館に連れていったりもしました」と発言したことがあるが、選手が特攻隊に言及するのは異例。なおかつ、早田は24歳と若く、今回の発言に唐突な印象を受けた人が多いようだ。
そんななか、ネット上では昨年12月に公開された大ヒット映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』の影響ではないかと指摘する声が相次いでいる。
同映画は、現代の女子高生(福原遥)が1945年の太平洋戦争末期の日本にタイムスリップし、偶然助けてくれた青年(水上恒司)に恋するが、彼は特攻隊員で間もなく命を懸けて戦地へ出撃する運命にあった……というストーリー。原作小説がTikTokで話題になったという経緯もあり、10代~20代前半の若者世代を中心に「泣ける」と口コミが広がり、興行収入45億円を突破する想定超えの大ヒットとなった。
一部報道によると、同映画のヒット後に知覧特攻平和会館への10代~20代の若者の来場が増加しているという。
ネット上では「年齢的にも時期的にも『あの花』の影響ありそう」「中高年は『なんで?』って驚くけど、世代的に『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』の原作か映画のファンなら納得」「原作者が鹿児島出身だし、早田選手が鹿児島の特攻資料館に行きたいって言い出したのも小説や映画を見たなら理解できる」などと、早田の発言への影響を勘繰る意見が続出している。
さらに「映画の影響で若者たちが特攻隊を肯定的に捉えるようになっているのでは」「若者が戦争の悲惨さに関心を持つのはいいが、感動的に描かれた映画の影響だと間違った認識に進みかねない」といった意見も上がり、騒動が映画にも飛び火しかねない状況となっているようだ。これに対して「映画は特攻隊を賛美するような内容じゃない」と反発する声も上がっている。