パリ五輪は選手たちだけではなく、伝える側である各局アナウンサーの熱戦の場でもあった。その中でも、ダントツで知名度と支持を高めたのがNHKの中川安奈アナだ。早くも「独立説」が持ち上がるほどの話題沸騰ぶりとなっている。

 中川アナへの世間の注目度が跳ね上がったきっかけは、NHKのパリ五輪開会式の中継。進行役を務めた中川アナは、白いジャケットの下にベージュのインナーを着ていたのだが、もともとなのか映像の関係なのか、インナーが肌とほぼ同色に見える現象が発生。ネット上の視聴者から「ジャケットの下が裸に見える」「一瞬、何も着てないのかと思った」といった声が続出した。

 これが各メディアで報じられると大きな反響を呼び、中川アナは一躍時の人に。これ以前から、グラマラスなスタイルやボディラインを強調した服をよく着ることから「NHKの峰不二子」と呼ばれるなど一部で話題だったが、この「裸に見える」騒動で知名度を飛躍的に高めた。

 「NHKらしくない」といった批判めいた声もあったが、各局の五輪中継に出演したアナウンサーの中で認知度や人気の上昇度はダントツ。とくに男性からの支持が急激に高まっており、そういう意味では圧倒的な「勝ち組」になったといえそうだ。

 中川アナは、慶應義塾大学法学部出身で日本語・英語・スペイン語の三か国語を操るトリリンガルという才女。2016年にNHKに入局し、秋田放送局、広島放送局を経て2020年から東京アナウンス室勤務に。朝の情報番組『あさイチ』のリポーター役で頭角を現し、2021年の東京オリンピックと2022年の北京冬季オリンピックで中継キャスターやスタジオ進行役に起用されたことで本格的にスポーツ畑に移った。

 2022年4月から草野満代アナ、有働由美子アナ、杉浦友紀アナらを輩出してきた『サンデースポーツ』のメインキャスターに抜擢され、現在は30歳の大台を迎えたこともあり「次世代エース候補」と呼ばれている。