まず、絵本の読み聞かせ。お話し会で子どもたちに読み聞かせをするのも司書の仕事のひとつです。そのため、娘が幼い時間は、毎日絵本を読み聞かせるのがうれしくてたまりませんでした。読み聞かせているときだけは、まるで戦場にいるかのように気を張りつめていた日々のなかで、唯一ほっとできました。

その後、読み聞かせを卒業した娘が自分で本を選ぶようになってからは、しばらく娘のための司書業務は引退していたのですが…。

約10年経った今。娘専属の司書として活動を再開しました。わたしが貸した、瀬尾まいこさんの「夜明けのすべて」を読んだことをきっかけに、久しぶりに読書に目覚めた娘。

「あの本、とってもおもしろかった。またああいう本を読みたい」

そうでしょうそうでしょう。たぶん(娘が)好きだろうなと思ってオススメしたのですから! と内心ニンマリしながら、自分の本棚からいそいそと何冊も取り出して紹介しています。

ああ、楽しい!

瀬尾まいこさんはもちろん、他にもたくさん、よかったら読んでもらいたいおもしろい本があるよ。そう思いながら本を探す時間は、絵本を読み聞かせをしていたあのころと同じくらい、うれしくてしあわせな時間でした。「わたしはもしかしたら、娘といい時間を過ごすためにこの(司書)資格をとったのかもしれない」とさえ、最近は思っています。<text:なまけるための片付け/花太郎(整理収納アドバイザー) https://note.com/namake_kataduke>

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