しかし、ヘリフやリンはれっきとした女性として生まれており、性分化疾患などでXY染色体を持つ可能性はあるものの、トランスジェンダーではない。

 これを受けて、先天性の染色体異常を公表している元男の子YouTuberの青木歌音は「ひろゆきさんにドン引きした、、平気でデマ流してるヤバい」「女子ボクシングでオリンピックに出てる性分化疾患の女性の事をトランスジェンダーだ!ってデマ流すの死ぬほどヤバい。私も性分化疾患なんだけどデマに恐ろしく感じてる」と、自身のSNSでひろゆき氏の言動を批判した。

 ひろゆき氏は事実誤認に気づいたようで、2日付のSNSに「『女性の大会に”染色体XYで女性器と金玉がある男性”が参加するのは女性の機会を奪う』に訂正します」などと投稿した。しかし、ヘリフが睾丸を持つことを示す確かな根拠は現在のところなく、どんな理由でひろゆき氏が断定しているのかは不明だ。また、ヘリフらがXY染色体を持つということについても、根拠はIBA会長のメディア上の主張だけで公式の発表ではない。

 さらに、ひろゆき氏は「性染色体がXYは男性、XXが女性とすると、XYで生まれた人は男性です。アンドロゲン不応症であれば精巣=金玉を持ち子宮はありません。『XYの男性として生まれたが性分化疾患で男性器でなく女性器が付いてた。本人も周囲も女性だと思ってた』のであって、『普通に女性として生まれた』ではありません」などとも論じた。

 これに対して、青木は「ひろゆきさん絶対分かってない。アンドロゲン不応症には完全型と不完全型があるって事を。確かにアンドロゲン不応症の方は男性染色体なんだけど完全型の人は男性ホルモンが一切効かないから外見や外性器も女性型。不完全型の人は男性ホルモンが一部効く。そこ知らずに発信してるよアノ人」と、ひろゆき氏を再び批判している。

 また、一般のネットユーザーからも「訂正と言いつつ、ヘリフ選手を『金玉がある男性』と書くとか侮辱的すぎる」「最近のひろゆき氏は言い方が雑」「まず元男性と間違えたことをヘリフさんに謝罪すべきでは」といった声が上がった。