放送開始から1カ月、初めて危機的状況となった――。日曜劇場『ブラックペアン シーズン2』（TBS系）の第4話が7月28日に放送された。医療AIと天城（二宮和也）から直接指導を受けた若手医師、その二通りの技術をもってしても命を救うことはできないのか……。

　本作品は天才医師・渡海（二宮和也）の活躍を描いた日曜劇場『ブラックペアン』の続編で、新たな主人公として天城（二宮和也）が登場している。天城は唯一無二の心臓冠動脈バイパス術「ダイレクト・アナストモーシス」の使い手であり、世界的にも高く評価される天才外科医だ。一方で、手術志願者を“運”で選別する奇特な考えの持ち主で、患者は天城に財産の半分を渡したうえで賭けに勝利しなければ、彼の手術を受けることはできない。“手術成功率100％”の肩書で東城大学医学部付属病院にやってきた天城は、新病院・スリジエハートセンターの計画を進めるが、第4話では予想外の横やりを食らう展開となった。

　天城が得意とする「ダイレクト・アナストモーシス」は心筋梗塞などの冠動脈疾患の治療方法で、冠動脈の狭い部分や詰まった部分を取り除き、そこに患者自身のほかの血管をつなぐ術式である。その術式は高度な医師であってもまねできない“離れ業”であり、天城はその価値を理解しようとしない弁護士・戸島（花總まり）に目をつけられてしまう。戸島の訴訟を辞さない抗議に対し、東城大学医学部付属病院の院長・佐伯（内野聖陽）は天城の手術を中止するしかなく、正義感で突き進む戸島はかなりの難敵だと思われる。

　本作品で初めての“2週またぎ”となった第4話。次回第5話では戸島が受けた心臓手術の成否が気になるところだが、いまのところ望み薄の状況だ。戸島の心臓の冠動脈は石灰化が深刻で、治せるのは天城の「ダイレクト・アナストモーシス」のみだが、戸島は断固として拒否。戸島はライバル病院である維新大に転院し、医療AIを駆使した手術に頼るのだが、命の危機に瀕してしまう。天城から事前に手術のレクチャーを受けた世良（竹内涼真）が飛び込みで処置するが、戸島の容態は変わらず。戸島の娘・美和（葵わかな）は、天城に執刀するか否かの“賭け”を持ちかけるが負けてしまい万事休すの状況に陥ってしまった。天城が戸島を執刀するには、戸島に代わって誰かが金と運を差し出す必要がある。候補としては美和に恋心を抱く世良ぐらいだが、世良の医師としてのプライドが許すかどうか……。