「個人賠償責任保険」は日常の様々なトラブルに対応

ちなみに、地震以外の原因ーーたとえば古くなったブロック塀が崩れて通行人にケガを負わせたり、駐車中のクルマに損害を与えた場合に対応できる保険に「個人賠償責任保険」があります。

個人賠償責任保険は上記以外にも日常生活の様々な「法律上の賠償責任」に対応することができます。

「自転車で通行人にぶつかってケガをさせた」
「買い物中に子供が商品にさわって壊してしまった」
「犬の散歩中、通行人に噛みついてケガをさせた」
「ベランダから植木鉢を落として通行人にケガをさせた」
「喫茶店でコーヒーをこぼして隣の人のパソコンを壊した」

……など多様なトラブルに備えることができるので、この機会に検討して見るのも良いかもしれません。

悲惨な事故を繰り返さないために

個人賠償責任保険にも地震や自然災害等の「免責規定」があります。自然災害で個人に賠償責任が発生するケースは少ないとされていますが、免責規定に「なる」「ならない」は自然災害の程度など個別の事例で判定されますので、保険会社に確認する必要があるでしょう。

「もしも」に備えるという意味において、保険は有効な備えとなります。しかし、それ以上に大切な備えは日頃からブロック塀等の維持管理をしっかり行うことです。冒頭で紹介したように全国の721校で地震で倒壊の恐れがあり「危険と判定」された塀が存在します。843校に建築基準法に合致しない疑いがある塀があります。小学4年生の女の子の命を奪った悲惨な事故を2度と繰り返さないためにも、早急に「もしも」に備えることが求められます。

文・長尾 義弘(NEO企画代表、ファイナンシャル・プランナー、AFP)/ZUU online

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