「(寄席で)15分とか20分くらいあると、漫才自体が音楽みたいなものだから、しゃべりを聞いてて楽しいっていうのがあって、さらに歌ネタだったら入ってくるじゃん。M-1って短いじゃん。すぐに音楽にいかないといけないから」
この塙の話に聞き入っていたダンビラムーチョだったが、「だからもう、最悪だったと思う」というオチに呆然。原田フニャオは「すごい、すごい」と、心ここにあらずの様子だった。
だが、塙の師匠である内海桂子は歌ネタが本当に好きだったといい「歌を歌わない芸人さんに対してのほうが厳しかったの」と明かす。これに土屋も「ただ突っ立ってしゃべってるだけで何が面白いのって感じだった」と同調し、ダンビラムーチョを驚かせていた。
「あれはすごい芸だから、ぜんぜんいいんだけど」
事実、ナイツの持ちネタにも多くの歌ネタがある。
この日、エイベックスの松浦勝人社長の前で披露したこともあると語っていたTRFの「masquerade」をモチーフに「どの曲が強いか」を探るネタや、2015年の『M-1』敗者復活戦で選んだ、土屋伸之が朗々と「おら東京さ行くだ」を歌い続け、塙がその歌詞にツッコミを入れていくネタなど、積極的に歌ネタを作っている漫才師だ。
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