◆『どうする家康』実家と婚家の板挟み、まさにか弱き姫!

ヒロイン全開、狂気全開と、原の振り幅に震えたところで最後に振り返りたいのが、12月17日に最終回を迎える大河ドラマ『どうする家康』(NHK総合、日曜よる8時~ほか)。本作で演じている千姫(せんひめ)では、原のヒロインぶりが発揮されています。

千姫は徳川家康(松本潤)にとって最愛の孫娘。7歳で太閤秀吉(ムロツヨシ)の嫡男・秀頼(作間龍斗)に嫁ぎ、徳川と豊臣の懸け橋としての重責を担う、という役どころです。物語の終盤、第44話から登場した原ですが、初の時代劇とは思えない美しい所作で、愛らしい姫を演じています。

実家・徳川と、婚家・豊臣の板挟みになっている千姫。叔父の暗殺を徳川側に密告したり、戦いに挑む豊臣の兵を鼓舞したり……その度、常に戸惑いの表情を見せており、難しい立場に立たされている姫としての葛藤を表現しています。そのいじらしい姿は可愛らしく、まさにか弱き姫。