■すんごい都合がいい「カギ集め」
このドラマでお話の中心になるのは「悪魔のカギ」。99本集めるとなんでも願いが叶うという設定があり、主人公である照朝(間宮)にとってこのカギを集めることが目標になるのかと思いきや、あんまりそうでもありません。
照朝の目的はあくまで父親を殺した人物への復讐であり、別に新しいカギがほしいわけではない。それだとお話が前に進まず、バトルが発生しないので、物語は欲深そうな人にカギをばらまくことにしました。
これをばらまいているのが、父親の仇である崩心祷(小澤征悦)。ほうしん・いのると読みます。リリースによると悪魔のカギの伝説を知る考古学者だそうですが、カギをばらまく動機は特にありません。しいて言えば「主人公と誰かのバトルを発生させるため」というドラマ側の要請なわけですが、小澤征悦の顔面に説得力があるのでなんとなく納得してしまいます。
今回、そのカギを受け取って照朝の元を訪れることになったのは、格闘家の兵頭猛(栄信)。カギのパワーによって試合には連戦連勝中。空から降ってきたカギをグローブの中に仕込んで試合に出場しては、相手をなぎ倒しています。「悪魔のカギ」以前に金属片をグローブの中に入れとくのは明らかに反則ですが、地下格闘技らしいし試合前のバンテージチェックとかはないのでしょう。
試合に勝ちまくって調子に乗っている兵頭の前に、いきなりよくわからないチャラ男が現れると、そのチャラ男にそそのかされた兵頭は照朝の前に現れます。照朝の側から見れば、自動的にカギの持ち主が現れてくれるという実に都合のいい展開です。
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