大島は、前田敦子をセンターとする初期メンバー中心の布陣があったなか、持ち前の器用さを武器に、後輩ながらもすぐに人気メンバーとなり、前田のライバルとして選抜総選挙で1位に輝いている。一方の野呂は、総選挙で上位に食い込む人気メンバーではなかったが、同期の佐藤夏希とともに漫才コンビ「なちのん」を結成してM−1グランプリに出場するなど、当時からお笑いの分野での能力の高さを見せていた。
「たくさんのライバルが周りにいるなかで、AKB48のメンバーとしてアイドル活動していたことが、いまの大島さんと野呂さんの俳優活動に良い影響を与えているのは間違いないでしょう。
AKB48グループのなかで自分の立ち位置を確保するには、ただ大人の指示通りに動いているだけではダメ。自分のストロングポイントを見つけて、そこをアピールしていかなくてはならない。一方で、自分に求められていることにも応えていかなければならない。そういったことをやってきたのが大島さんと野呂さんなんですよね。
また、2人は大ブレイク前の厳しい時代のAKB48を知っていて、ハングリー精神も持っている。俳優という世界でバイプレイヤーとしての役割を見つけて、見事に全うしているのは、AKB48時代の経験があったからなのは間違いない」(アイドル誌ライター)
物語の展開も気になる『アンチヒーロー』『アンメット』だが、大島優子と野呂佳代の味のある演技からも目が離せない。