「全体的に淡々とした空気で物語が進む『アンメット』のなかでは、野呂さん演じる成増はパワフルな空気を持った役柄です。主人公が記憶障害を持っているという内容で、ともすれば暗くて重々しい雰囲気になりそうなところ、成増のような明るいキャラクターがいることで、作品のバランスが上手く取れている。結構重要な役だと思います」(同)

『ゴッドタン』(テレビ東京系)などのバラエティー番組で高いお笑いスキルを発揮する野呂だが、ここ数年は俳優としての仕事が激増中。NHK大河ドラマ『光る君へ』にも出演した。

「野呂さんの場合、バラエティータレントとしてのキャラクターが印象的だということが大きなメリットになっている。明るい役柄であればバラエティーでの雰囲気をそのまま出せるし、逆に暗い役柄や真面目な役柄であれば、バラエティーでの姿とのギャップが活きてくる。そして何より、そもそもの演技力が高く、どんな役でも違和感なくこなせる。ありふれた表現ですが、作品のスパイスになるような脇役を任せるのにぴったりです」(同)

 注目ドラマで印象的な演技を見せる大島優子と野呂佳代は、ともにAKB48の2期生だ。同期のアイドルとしてAKB48に加入し、ともに大ブレイク前夜のグループを支えてきた。グループ時代からバラエティー力が高いメンバーだったのは言うまでもなく、チャレンジ精神にあふれていて、積極的に前に出ていくガッツもある2人である。