◆一人暮らしの姑を心配して、近所に住むことに

「そもそものきっかけは、結婚当初の夫の提案ですね。当時の姑は早くに義父が他界して一人暮らしをしていたんです。夫は2人兄弟なのですが、長男の家族は都心に引っ越して以来、全然実家に顔を見せにこないんです。夫の仕事先は都内なので住む場所はどこでも良かったのですが、夫は『母を1人にするのは可哀想だから』と実家の近くに住むことを熱望したんです」

 ちょうど、同じタイミングで新築マンションの入居募集があったという中原さん。あれよあれよという間に夫の実家の近くに引っ越しが決まったといいます。

一人暮らしの姑を心配して、近所に住むことに
「最初は『困ったことがあったらいつでも言ってね~』と言ってくださるような感じの良い姑さんだと思ったんです。そんなある日、幼稚園の息子が園の遊具から落ちてケガをしたんです。ケガ自体は捻挫程度だったのですが、『すぐに迎えに来てください』と連絡がありました。ちょうど、その時私は自分の実家のお墓参りに行っていてすぐに迎えに行けない状態。

 それでもすぐに戻ることを夫に伝えると『母を迎えに行かせようか?』と言ってきたんです。姑の家は幼稚園からも近いし、ケガの様子も気になったのでとりあえずお願いすることにしました。その後、急いで病院に迎えに行ったのですが2人を病院で待たせてしまったみたいで……。それを旦那に話したら『もしまたこういうことがあったら困るから母に家の合鍵を渡しておこう』と提案されたんです」

 夫の提案に渋々、鍵を渡すことを承諾した中原さん。しかし、これが大きな間違いだったのです。