◆存在しない独自の言語に苦戦

奥平大兼さん
――ウーパナンタでは現実に存在しない独自の言語で会話をしますが、そこの苦労も大きかったのではないでしょうか。

奥平:このドラマのために、中野智宏さんがウーパナンタ語を作ってくださったんですが、その言葉をタイムは15年間ずっと喋ってきたわけです。だからスラスラ喋れないとおかしい。でも日本人がしないような発音もありますし、英語と違ってお手本もないから、何が正解なのかも分からないという、不思議な感覚でした。ただ、中野先生が「ちょっとでも違ったら、お芝居が良くてもやり直しさせていただきます」と仰ってくれたので、妥協せずに取り組むことができました。

撮影が進むにつれて、「ここのセリフは日本語で書いてありますけど、ウーパナンタ語で話していいですか?」と自分で判断して提案することも多くなったので、タイムという役を積み重ねることができているなと実感できました。