◆異世界からやって来た落ちこぼれのドラゴン乗り

奥平大兼さん
――ドラマ『ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-』は実写とアニメで2つの世界を描く作品ですが、初めて脚本を読んだときの印象はいかがでしたか。

奥平大兼さん(以下、奥平):正直、文字だけではビジュアルが想像しにくくて、ストーリーも分からないことが多かったです。普段、あまり役作りをしないほうなんですが、僕が演じるタイムを理解しないとリアリティに欠けてしまうと思いました。そのために監督やプロデューサーさんに、タイムがいた異世界「ウーパナンタ」について詳しくお聞きして、脚本を読みこみました。

――竜が空を飛ぶウーパナンタで“ドラゴン乗り”として奮闘するタイムは、周囲から落ちこぼれ扱いをされていますが、現実世界に飛ばされると、様々な事態に勇敢に立ち向かいます。

奥平:タイムは純粋で、人を区別することなく、誰とでも同じように接する魅力的な子です。ドラマでは現実世界にいる時間が長いですけど、実際は15年間、ウーパナンタで生きてきた過去があります。現実世界だと常識のないタイムを演じるのは難しかったんですが、ドラマの撮影期間が4か月あったので、監督と密に話し合いながら、ゆっくりと時間をかけて役作りができたので、徐々に理解が深まっていきました。