しかし、先述したように米倉は個人事務所を構えているのでスタッフの生活を守らなくてはならず、体調の問題で長期の連ドラや舞台の仕事は簡単に受けられないという事情を抱えている。そのため、業界内では「ドクターXはテレビシリーズをやめ、映画にシフトして継続するのでは」と推察する声が上がっている。

 確かに、数年に一本のペースの映画なら米倉の体調の問題もクリアできるかもしれない。何より、ドル箱の『ドクターX』シリーズを終了させるのは、テレビ局にとっても個人事務所の経営者の顔を持つ米倉にとっても、あまりにもったいない。

 過去には、米倉が2020年に大手事務所から独立したときに「もうドクターXの新作は作られない」と複数のメディアで報じられたが、結局は2021年に第7シリーズが放送された。米倉は映画化発表に際して「大門未知子は切っても切れない米倉涼子の一部」などとコメントしており、役柄のイメージが定着していることも受け入れているように見受けられる。

 初の劇場版がどんな内容になるのかと共に、その後の展開にも注目が集まりそうだ。