見たものをすべて瞬間的に記憶する能力を持つ鑑識官・西条(松岡茉優)と、人の心を読む天才である産業医・吉良(田中みな実)、それに地理を知り尽くした地図オタクの基山(滝沢カレン)という3人が警察で働きながら、「定時に帰る」ことをモットーに居酒屋談義を繰り広げているうちにその特殊能力によって事件を解決してしまうというドラマ『ギークス~警察署の変人たち~』(フジテレビ系)も第5話。

 今回は、西条が居酒屋でアジの開きを注文し、その中骨を剥がしたところについている身をおいしそうに食べているシーンからスタートです。ここうまいよねー。居酒屋ドラマを銘打っているわけですから、どんどんこういう美味しそうなシーンを見せてほしいところです。というか、今回、上記のような公式ホームページのイントロダクションに書いてあるコンセプトに沿ったシーンはここだけでした。

 振り返りましょう。

■なんだ急に

 なんか急にイケメンの市長(ウエンツ瑛士)が出てきて、その市長はネットに強くて、元医者で、吉良さんと知り合いで、自立型老人ホームを作ることを公約としていて、吉良さんといつもの刑事2人が警護にあたることになりました。

 市長はセコセコとヤラセのYouTubeを更新していて、ディレクターが1人ついている。そのディレクターが実は市長に恨みを持っていて、吉良さんの首にカッターを突き付けてカメラを回し、生配信で市長に土下座をさせていたところ、西条の家の“変な隣人”安達さん(白洲迅)が登場。ディレクターを投げ飛ばしたかと思ったら、西条を「ウイルス供用および不正アクセス」の罪で取り調べるという。そう、実は安達さんは警視庁の警視だったのだ。というお話でした。

 なんだそれ、急に何なのよ。

■勝手なことをやり始めた

 西条に「警察のパソコンにウイルスを仕込んだ」という疑いがかけられたわけですが、そんな伏線はまったくなかったし、素直にこのドラマを見ていれば「西条がそんなことやるわけない」としか思えない。