NHKアナは地方局への異動がつきものだが、青井アナは東京アナウンス室と大阪放送局を行き来するだけだったので、かなり優遇されているとみられていたため、フリー転身報道には驚きの声も多い。しかし、一部では今春に『ニュースウオッチ9』がリニューアルされ、メインキャスターから外される予定となっていたと伝えられており、NHKを飛び出して勝負をかけることになったようだ。

 近年はフリーアナが飽和状態になっているが、民放にとって「NHKブランド」は別格。ヘッドハンティングのように、いきなり退所後に『Live News イット!』のキャスターというポジションが用意されるのは、NHK出身者だからこその特別待遇といえるだろう。

 実際、NHK出身者の民放での活躍は目覚ましく、昨春から日本テレビ系『DayDay.』のMCに就任した武田真一アナ、フジテレビ系『ぽかぽか』などバラエティ系で大活躍している神田愛花アナ、テレビ朝日系『報道ステーション』のメインキャスターを務める大越健介氏、今春から日本テレビ系の新音楽番組『with MUSIC』のMCを担当する有働由美子アナらが各局で看板番組クラスを任されている。

 タレントとさほど変わらない民放のアナと違い、NHKのアナウンサーはしっかりとしたアナウンス技術と見識がある程度担保されているため、視聴者からの信頼感が段違いに高い。NHK時代には出せなかった、くだけた部分を見せることで好感度が上がりやすいという側面もあり、テレビ各局にとって魅力的な人材といえるのだろう。