さらに、事情に通じる関係者の間では、こんな噂も流れているという。

「築地の再開発事業計画の場所は、朝日新聞本社の目の前。そんな場所に親会社が読売新聞である巨人の本拠地ができれば、朝日新聞の面目は丸潰れです。新聞社はどこも青息吐息で、“紙の新聞”は遠からず消えるという悲観的な予測もありますが、業界内では“トップ1社はクオリティペーパーとして生き残れる”という意見が多い。ライバルの息の根を止めるのに、これほど強いネタはありません。築地が日本テレビと目と鼻の先なのも、読売グループにとっては何かと心強いでしょう」(同上)

 長年、野球取材に携わってきた前出のスポーツ担当記者は、期待を込めてこう語る。

「野球界は大谷翔平の活躍で一見、盛り上がっているように見えますが、競技人口はみるみる減っていて、先行きは暗い。球場は確かに埋まっていますが、日本でプレーする選手の名前を1人も知らない人はもはや珍しくありません。野球復権のためには巨人が先頭に立ち、『100周年で新球場移転、監督は松井秀喜』ぐらいのことをしないと盛り上がらない。漫然と100周年を迎えれば、待っているのはメジャーに飲み込まれて終わる末路です」

 もう1度、“球界の盟主”と呼ばれる日は来るか。