◆万年筆に仕掛けられた罠とは

家の前で待ってた彼と修羅場に
「結局、その後彼を問いただしてみたら、その万年筆は小型カメラが仕掛けられていて、私の行動が全て彼に筒抜けだったことが分かったんです。気になって調べてみたら、専用アプリを使えばスマホで映像を確認しながら撮影できるみたいで…。まんまとモニタリングされてたってわけですよ。万年筆はカバンの中に入れてたけど、たぶん会話とか声でバレたんだと思います。

 でもいくら恋人どうしだとしても、盗撮・盗聴は犯罪です。そんな人とは一緒にいられないと言って彼と別れようとしましたが、粘着されてほぼストーカー状態と化してしまいました。結局半年ほど、実家や友人の家を渡り歩いてなんとか彼をふりほどくことができました。一生忘れることはできませんし、あれからモノとして残るプレゼントが怖くなってしまいました」

 恋人からもらったプレゼントに、カメラが仕掛けられているなんて誰が思うでしょう。しかし、あまりにも簡単に、通販で誰にでも手に入れることができてしまう盗撮グッズ。自分がもらったものの中に、カメラが仕掛けられていないと本当に言い切ることができますか?

 盗撮動画はアダルトサイトでも売買されることがあります。人からモノをもらう時は、そういう可能性が0ではないということも忘れないでください。

―シリーズ「思い出深いギフト」―

<文/ミクニシオリ イラスト/カツオ>

【ミクニシオリ】

1992年生まれ・フリーライター。ファッション誌編集に携わったのち、2017年からライター・編集者として独立。週刊誌やWEBメディアに恋愛考察記事を寄稿しながら、一般人取材も多く行うノンフィクションライター。ナイトワークや貧困に関する取材も多く行っている。自身のSNSでは恋愛・性愛に関するカウンセリングも行う。Twitter:@oohrin