白い病室で目を覚ましたまことは、記憶を失っていることに気づきます。手荷物を届けに来た警官や担当の医師と話しているうち、くわえタバコや不倫がよくないということはわかるけど、自分が誰だかわからない。こんなのって映画やドラマみたいだなということはわかるけど、人間関係は全部忘れているという状況を認識し、とりあえず荷物を確認することに。
スマホは壊れてLINEは見られない。財布からは割引券やエステの会員証が出てくる。そしてカバンの奥には、小さな箱に入った男性サイズの指輪……。どうやら自分にはこの指輪をプレゼントする予定だった男がいる。たぶん、それは彼氏だろう。
その指輪がシンデレラフィットする相手を探そうと思ったら、現れるイケメン3人みんながピッタリで、いったい「誰が私と恋をした?」そんなお話です。
2011年に公開された『指輪をはめたい』という山田孝之主演の映画がありました。頭を打って記憶を失った主人公が手元に指輪を見つけ、その指輪を贈るはずだった女性を探すことに。すると主人公の目の前にタイプの違う3人の女性が現れるという、要するに今回の『くるり』はこれの男女が逆になったパターンなわけですが、あんまり売れなかったので覚えてる人は少ないでしょうね。ヒロインは小西真奈美、真木よう子、池脇千鶴という超豪華メンバーだったのですが。
ともあれ、『くるり』を振り返りましょう。
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