ビジネスなどで日常的に何気なく使っている記号や表記など、本来の意味や正しい使い方を意識したことはありますか?詳しく知らなくても使うことができる部分もありますが、間違った使い方をすると失礼にあたります。今回は目にすることが多い@について紹介します。
アットマークとは
アットマークはメールアドレスなどに使用される「@」のことです。スマートフォンが1人1台になりつつある現代では、知らない人は少ないのではないでしょうか。
そんな「@」ですが、本来の意味や使い方まで知っているという方は少ないかもしれません。今回は身近だけれど詳しく知らない「@」について解説してきます。
アットマークの由来
「アットマーク」の由来は「at」だと思っている人がほとんどといわれています。
意味としては正しいのですが、この記号の本来の由来とされる言葉は英語ではなく、ラテン語の「ad」なのだそうです。
意味は英語の場合で「at」「to」「for」にあたるもので、「ad」を略して使う記号として@が登場したと言われていますが、これには諸説あります。
@は「a」を丸で囲んだ記号という印象がありますが、実際はこの二つは別のものなのだそうですよ。
アットマークの意味
アットマークは「単価記号」とされています。納品書などで見かけることが多いので、見たことがある人も多いでしょう。
例えば、20個(@¥100)とあれば、1個当たり100円であることが分かります。このように使うことが本来の使用定義です。
また、コンピュータで使う情報交換符号でもあります。1990年代以降から身近となったメールアドレスとドメインの区別をつける仕切りの役割としても定着していますよね。
@の左側がアドレス=名前であり、右側がドメイン=所属を示しているのです。そこから派生した今ではインターネット上で特殊な使い方も目立つようになりました。
アットマークの正式名称
多くの人は「アットマーク」として認識している@ですが、それは俗称であることをご存じでしょうか?
先にお話ししたように、日本ではもともとこの記号は「単価記号」と呼ばれていて、アットマークという呼び名は後から追加されました。
Unicodeという文字コードの規格の中で「@」は「commercialat」(コマーシャルアット)を正式名称としています。
しかし、コマーシャルアットと呼んでいる人は世界的に見ても少ないかもしれません。というより、知っている人も少ないのではないでしょうか。
アットマークは国によって俗称が変わる?
「@」の俗称も国によって違うようです。アットマークと呼ぶのは主に日本であり、アメリカなど英語では「アットサイン(at sign)」と呼ぶそうです。
また、フランスでは特に意味のない「アロバーズ」、イタリアではカタツムリを指す「キオッチョラ」と呼ばれているとか。
ドイツでは「アフェンシュヴァンツ」というそうですが、意味はなんと「猿の尾」だそう。記号の見た目から俗称が決まっているようで、なんだかおもしろいですね。
他にも面白い意味を持つ呼び方が多くありますので、興味があればチェックしてみてくださいね。
そして「アットマーク」が海外では通じないということも覚えておくと良いですよ。
アットマークをつける場所は決まっている?
アットマークをつける場所は、記号の使い方によっても変わります。
「単価」を示す場合は金額の前に付けます。1個100円なら「@¥100」ですね。
また、一番多く見かけるインターネット上の表記の場合、示すものが変わる部分の仕切りとして使用します。
メールアドレスなら、「名前@所属」
場所を示す時は、「目的など@場所」
所属団体などは、「名前@団体名」
というように使います。SNSのアカウントなどでも見かけます。
「アット」という音から「あと〇分」というような使い方もされるようになっているようで、SNSなどをはじめとした場ではこれからも新しい使い方が出てくる可能性もありそうですね。