昨年オフ、日本中を驚かせたのがドジャースの“爆買い”。総額1000億円超を投じて大谷翔平をエンゼルスから奪い取ったかと思えば、日本の至宝・山本由伸とも総額約450億円で契約を結び、底無しの財力に誰もが呆れ返った。2023年のWBCで世界一になり、日本人選手の株は上がるばかりだが、次の大富豪は誰か。

 メジャーでとりわけ評価が高い日本人選手は投手だ。大谷は当分、投手としてはお休みだが、上述の山本、ダルビッシュ有(パドレス)、菊池雄星(ブルージェイズ)、前田健太(タイガース)、今永昇太(カブス)など、のきなみ先発ローテーションで活躍。今年はケガで出遅れているが、千賀滉大(メッツ)も昨年は12勝を挙げた。

「今オフの移籍が噂されているのは高橋光成(西武)です。過去5年間で4度、二桁勝利を上げており、安定感はピカイチ。タイトルとは無縁ですが、きっちりローテーションを守り、長いイニングが投げられる“イニングイーター”はメジャーで高く評価されるので、有力なメジャー候補でしょう。西武は引き留めないチームですし、本人も行く気は満々です。ただ、今シーズンはチームも本人も成績がボロボロなので、行けるかどうかはここからの頑張り次第です。青柳晃洋(阪神)も候補に上げるべきでしょう。こちらも過去5年間で50勝と安定した成績を残しており、とりわけ2021年と2022年は連続して13勝を挙げる活躍ぶり。球種が豊富で、ボールを低めに集められますし、アンダースローはメジャーで非常に珍しいので、打者が戸惑う様子が目に浮かびます。阪神は先発の頭数が揃っているので、チームが2連覇すれば可能性は出てくるでしょう。そして文句無しなのは佐々木朗希(ロッテ)です。まだまだ経験を積む必要がありますが、投手としての素質はもっぱら大谷以上という評価。線の細さ、ケガ、年齢などポイントはいくつもありますが、本人は今すぐにでも行きたいようで、いずれ数百億円単位のマネーゲームになるのは間違いありません」(フリーの野球記者)