クリント・イーストウッドのおすすめ映画【監督のみ】

クリント・イーストウッド監督が手がけたおすすめ映画を厳選紹介!
(画像=CNN、『Sorte plus』より引用)

まずは、クリント・イーストウッドが監督のみを務めた映画作品をご紹介します。ここに挙げる作品には、彼は出演していません。しかし映画史に残る名作揃いですので、イーストウッドの作る世界観を堪能したい方は必見です。

クリント・イーストウッドの映画①アメリカン・スナイパー

実際に戦争を体験しているクリント・イーストウッドが、リアリティ満点に中東戦争の様子を描いた作品「アメリカン・スナイパー」です。主演のブラッドリー・クーパーは、この作品の撮影のために、なんと20kgもの増量を果たしました。

この映画の結末で描かれる、クリスが若者に射殺されるという悲劇は、作品の撮影途中に起きた事件でした。本来はクリスの社会復帰までを描く予定だったのですが、この事件を受けクリスの死と葬儀の様子が映し出されることになったのです。

アメリカン・スナイパーのあらすじ

主人公のクリス・カイルは、銃社会のテキサスで、厳格な父親の元育ちました。父から「人間には善良で無力な羊と、彼らを食い物にする狼がいる。お前は狼になるな。羊を守る牧羊犬となれ」と教えられた彼は、その思いをモットーにしています。

ある日、タンザニアとケニアのアメリカ大使館が爆破された事件を機に海軍に入ったクリス。狙撃手としての腕を高める中、タヤと出会い交際をスタートさせます。

そんな最中、9.11同時多発テロ事件が勃発。タヤとの結婚式を挙げている最中、彼に戦地への派遣命令が下されます。赴いた先では、爆弾を持っていた子供と女性を射殺せざるを得ず、合計で8名の敵兵も射殺します。

クリント・イーストウッド監督が手がけたおすすめ映画を厳選紹介!
(画像=映画.com、『Sorte plus』より引用)

テロリスト集団を率いるザルカーウィー抹殺作戦では、因縁の相手となる元オリンピック狙撃選手のムスタファと対峙することになります。戦いが続く中、一時帰国したクリスは妻との間に長男のコルトンをもうけます。

その後二度目に派兵されたクリスは、18万ドルの賞金首となりながらも次々に成果をあげ、仲間内では「伝説」と呼ばれるようになります。しかし、敵からは「悪魔」と呼ばれ恐れられるようになったクリス。

次第に心が壊れていき、PTSDに陥ります。タヤに懇願され、四度目の戦地に赴いた後除隊したクリス。因縁のムスタファとの決着に蹴りをつけ、祖国に戻ります。カウンセリングを受けながら人間らしい生活を取り戻しはじめました。

そんなある日、退役軍人の社会復帰プログラムに出かけた彼は、同行していた若者によって撃ち殺されてしまいます。英雄視されていた彼は、仲間や国民から別れを惜しまれ、盛大な葬儀が執り行われました。

クリント・イーストウッドの映画②ミスティック・リバー

2004年に公開された映画「ミスティック・リバー」です。この作品で、主演のショーン・ペンは主演男優賞を、ティム・ロビンスは助演男優賞を受賞することとなりました。

アメリカの作家デニス・ルヘインの小説を題材にしており、タイトルのミスティック・リバーとはマサチューセッツ州を流れる実在の川の名前です。重厚なサスペンスドラマ作品です。

ミスティック・リバーのあらすじ

仲良しトリオとしていつも一緒に行動しているジミー、ショーン、デイブの3人の少年。ある日彼らがいつものように遊んでいると、突然知らない大人たちが現れ、デイブが攫われてしまいます。

後日無事に保護されたデイブでしたが、この事件が起きてから3人が集まることは無くなりました。時はたち、25年後のある日、ジミーの娘が死体となって発見されます。

殺人課の刑事として働いていたショーンは、この事件の担当となり、手がかりを探します。犯人への激しい憎悪を募らせるジミー。そして捜査線上には、デイブが浮かぶのでした。

クリント・イーストウッドの映画③ハドソン川の奇跡

2009年に起こったUSエアウェイズ1549便の不時着水事故をテーマにした「ハドソン川の奇跡」です。トム・ハンクス主演の本作は、感動すること間違いなしな実話を描いています。

咄嗟の判断に加え、高度な操縦技術によって乗員乗客全員を無事に送還した英雄。華々しい帰還を飾るかと思いきや、疑いをかけられ事故調査委員会やメディアに責められる様子や、最後に明らかになる真相など、二転三転するストーリーからは目が離せません。

ハドソン川の奇跡のあらすじ

2009年1月15日のこと、ニューヨーク州ラガーディア空港からノースカロライナ州シャーロット空港に向かうUSエアウェイズ1549便が飛行を始めます。しかし、離陸後まもなく機体のエンジンには大型の鳥が複数入り込んでしまい、推力が失われます。

墜落まで3分ほどしかない中で、速度と高度を保ちながら、管制官に従い空港に戻るか進行方向の空港へ着陸するか選択を余儀なくされます。

しかしどちらも不可能と考えた機長は、ハドソン川に不時着水する決断を下しました。結果、彼の選択は乗員乗客155名全員の命を救うことになったのです。

クリント・イーストウッドの映画④チェンジリング

2008年に公開された「チェンジリング」です。1920年代、LAで起こったゴードンノースコット事件をテーマに描かれた作品で、アカデミー賞にノミネートされました。

警察を敵に回して行方不明の息子を取り戻そうとする母の姿が描かれる、感動作です。主演を務めたのはハリウッドを代表する女優、アンジェリーナ・ジョリーです。

チェンジリングのあらすじ

時は1928年、シングルマザーとして息子のウォルターを育てるクリスティンは、彼を残して出勤しました。

しかし、家に戻ると息子はいなくなっており、行方がわからなくなります。その5ヶ月後、見つかったという息子が列車に乗って帰ってきますが、そこにいたのは見たことのない少年でした。

クリント・イーストウッドの映画⑤インビクタス/負けざる者たち

2009年に公開されたヒューマンドラマ「インビクタス/負けざる者たち」です。実在する人物が成し遂げた、奇跡のストーリーを描きます。差別による人種間の対立をテーマにした作品で、アパルトヘイトに馴染みの薄い日本人にこそ見てほしい作品です。

インビクタス/負けざる者たちのあらすじ

舞台は、アパルトヘイトが撤廃されてからも人種間の対立が残る南アフリカ。白人の象徴とも言えるラグビーは、アフリカでは人気がありませんでした。

しかしネルソン・マンデラ大統領は、人種を超えた和解と団結を目指して、国の代表チームを存続させます。そしてとうとうアフリカで開催された1995年の世界大会で、チームは奇跡を起こすのでした。

クリント・イーストウッドの映画⑥15時17分、パリ行き

2015年に起きた実際の事件をテーマにした作品「15時17分、パリ行き」です。アムステルダムからパリに向かう高速鉄道タリスで起こった銃乱射事件を題材にしており、主演の3人は全員、本人が演じています。

15時17分、パリ行きのあらすじ

2015年8月21日のアムステルダム。パリへ向かって出発した高速国際鉄道タリスの車中で、イスラム過激派が乗客全員を対象に無差別テロを勃発させます。恐怖と緊張が走る車中、ヨーロッパ旅行をしていたアメリカ人の3人組が立ち上がるのでした。