◆好きな時間に寝て起きる25歳無職女性の毎日

『ローリング・ガール』
『ローリング・ガール』より(以下同)
 今回、わたしがご紹介させていただく映画は『ローリング・ガール』です。

 舞台はコロナ禍の韓国。主人公のジュリは25歳、無職。毎日好きな時間に寝て起き、窓辺でコーヒーと煙草を嗜み、小さなテレビでゲームをする。

 ご飯だって出前で済ましちゃう。引きこもりというネガティブさは無く、ただ働いていない子供といった可愛いポップな印象で物語は始まりました。

 そんなジュリがある日、母親が営業する、キンパ(韓国海苔巻き)屋さんの店番をすることから物語が転がり始めます。