◆東京藝術大学・大吉原展広報にメール取材を試みた
渡辺さんへの取材後、編集部は東京藝術大学の見解を聞くべく、大学広報宛にメールにて下記の質問を送りましたが、「本展は本学、東京新聞、テレビ朝日の3者が主催となっておりますので、主催者側からの回答となりますこと、ご了承ください」との返答でした。
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・本展示は東京藝術大学としてはどのような公共益を持つと考えていますか?
・プレスリリースを拝見すると、本展構成の中で吉原の歴史や生活を紹介する旨が書かれていますが、その中で遊女が吉原で働かざるを得なかった社会背景や、仕事内容、年季が明けた後に彼女らがどんな人生を送ることになったのか、といった負の側面は説明されるのでしょうか? また、現状挙がっているさまざまな意見を受け、展示内容を変更する検討はしていますか?
・大吉原展の公式サイトには「約250年続いた江戸吉原は、常に文化発信の中心地でもあった」とあり、2月8日に公開された声明<「大吉原展」の開催につきまして>でも「この空間はそもそも芸能の空間でしたが、売買春が行われていたことは事実です」と記載されていますが、そもそもが売買春の場であり、因果関係が逆ではないかとの意見も多く挙がっています。歴史学者の中には、吉原は幕府公認の売買春の場であり、岡場所(私娼地)と差別化するために、戦略的に文化的側面を押し出して格式を強調したと見ている人もいます。その点は東京藝術大学としてどのように事実認識していますか?
・「お大尽ナイト」は実施される予定ですか?
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その後、大吉原展広報事務局より2月8日に発表された声明文と同じ文面が届いたため、上記と同様の質問(「東京藝術大学として」の部分を「主催者として」に変更)への回答を求めましたが、期日までに回答はありませんでした。
<取材・文・撮影/岸澤美希>