◆俳優としての資質

 きっと彼は演技をしても相当な映りと画力(えぢから)になるんじゃないか。まだ岩本の演技を一度も目にしていなかった筆者は、『さんタク』での一瞬の表情から、むしろ俳優としての資質を読み取った。

 するとちょうど、岩本の単独初主演ドラマ『恋する警護24時』が1月クール放送ときた。これは見るしかない。第1話、ワンショット目からいきなり岩本の姿。最初に背中を捉え、すぐに正面へ切り替わる。冒頭から岩本の前後を押さえた。

 眉はきりりと、真一文字に口を結び、やっぱり真顔で立っている。単に立っているというよりは、その場に存在感ましましでそびえているという感じ。いい具合に威圧感もある。やっぱりすごい佇まいだ。