株式投資の目的で最も一般的なのは、安い時に買い高くなったら売ることで利益を得ることですが、中にはじっくりと保有して配当金を得るためや、株主優待目当てで株を始めたい人もいると思います。株の取引を行うには証券会社に口座を開設する必要がありますが、せっかく開設するなら自分の目的に合ったところに開設したいもの。

そこで今回は、特に株主優待を目的とする人に 12月の利回りの高いおすすめの株主優待10選 と、株主優待の取引に おすすめのネット証券 をご紹介します。

12月末日が決算の銘柄は、「権利確定日」が12月30日(水)となります。このため、 12月28日(月)までに株を購入すれば、株主優待の権利を得られます

年末ギリギリにならないよう、早めにチェックしていきましょう。

12月のおすすめ株主優待10選

実質利回りの高い12月の株主優待ランキング10選をご紹介します。

1位 フィスコ (3807)

株主優待情報:自社サービス無料クーポン(IPOナビ)
最低投資金額:1.4万円
優待利回り:81.08%
優待権利確定月:6月、12月

優待利回りランキング1位は、投資支援サービスを提供する「フィスコ」の株主優待でした。優待は新規上場会社の情報を得られる「クラブフィスコのIPOナビ(リミテッド)」の無料クーポンになっています。

例えば、1.4万円で100株を購入した場合、「クラブフィスコのIPOナビ(リミテッド)」の1ヶ月無料クーポン、6,480円相当が得られます。12月は新規上場(IPO)銘柄も目白押し。投資の勉強をしたい人にぴったりの優待です。

2位 アトラ(6029)

株主優待情報 自社グループ商品(ヘルスケア)
最低投資金額 2.9万円
優待利回り 13.69%
優待権利確定月 12月

2位は、鍼灸院や接骨院の改行支援を行う「アトラ」の株主優待です。今年の優待は、野菜ジュースやフルーツジュースなどに混ぜて飲む健康食品4,000円分となっています。「食物遷移の王様」とも呼ばれる成分が含まれているそうで、健康に関心の高い人は要チェックです。

3位 ビジョン(9416)

株主優待情報 自社サービス利用券
最低投資金額 10.3万円
優待利回り 11.60%
優待権利確定月 6月、12月

3位「ビジョン」の株主優待は、国内外でモバイル・インターネット通信が行えるWi-Fiルーターレンタルサービス「グローバルWiFi」の利用券です。10.3万円で100株を保有した場合、6,000円分の利用券がもらえます。旅行やリモートワークに活躍しそうです。

4位 NATTY SWANKY(7674)

株主優待情報 食事券
最低投資金額 26.5万円
優待利回り 7.54%
優待権利確定月 6月、12月

「NATTY SWANKY」の株主優待は、ダンダダン酒場のお食事券10,000円相当です。株主優待の発行は年2回となっているので、もし、来年の6月末まで保有していればさらに10,000円分、追加で優待がもらえます。店内での飲食はもちろん、テイクアウトにも対応しています。

5位 大倉工業(4221)

株主優待情報 自社リゾートホテル宿泊割引券
最低投資金額 18.8万円
優待利回り 7.13%
優待権利確定月 6月、12月

「大倉工業」の株主優待は、香川県にある「オークラホテル丸亀」のお食事券1,000円分、同ホテルの喫茶無料券1枚、グループ共通の特別宿泊券3枚がセットになった優待冊子です。しっかりと感染防止対策を行って、優雅な時間を過ごすのもいい息抜きになるかもしれません。

6位以下は簡単にご紹介します。

6位 ジャパンインベストメントアドバイザー(7172)

株主優待情報 オリジナルクオカード、新聞購読券
最低投資金額 14.9万円
優待利回り 6.69%
優待権利確定月 12月

7位 ペッパーフードサービス(3053)

株主優待情報 株主優待券、自社商品
最低投資金額 3.0万円
優待利回り 6.66%
優待権利確定月 6月、12月

8位 藤久(9966)

株主優待情報 買物優待券
最低投資金額 8.2万円
優待利回り 6.08%
優待権利確定月 6月、12月

9位 千趣会(8165)

株主優待情報 買物優待券
最低投資金額 3.3万円
優待利回り 5.93%
優待権利確定月 6月、12月

10位 ラックランド(9612)

株主優待情報 地方産品、自社ECサイトクーポン
最低投資金額 23.5万円
優待利回り 5.86%
優待権利確定月 3月、6月、9月、12月

(参考:みんなの株式 【12月権利確定】株主優待利回りランキング 12月9日時点) 

株主優待で証券会社を選ぶなら売買手数料に注目

株主優待に有利な証券会社の条件は?

株主優待が目的で株を始める場合、それほど頻繁に株の取引をするわけではないでしょうし、買いたい株も自分が優待を受けたい会社の株になると思います。したがって、個別に担当者がついたり親切なアドバイスが受けられたりする総合証券より、費用を抑え、 低コストで取引ができるネット証券の方が向いている といえます。

現在、株式の最小販売株数(単元株)は100株単位となっており、優待目的であれば1つの会社につき数万円から数十万円の資金が目安になります。つまり、 「100万円以内の1回の取引手数料が安い」という条件が株主優待目的の証券会社選びではポイント になります。

主なネット証券の手数料比較

具体的に、代表的なネット証券の手数料をご紹介します。株式取引の手数料は、取引の都度手数料が発生するタイプと、定額(期間内であれば何回取引しても手数料が同じ)タイプの2種類が主流になっていますが、証券会社によっては2つのタイプを両方採用しているところもあります。

前述の通り、株主優待を受けるには数万円から数十万円の取引がメインになるので、 1回の取引がそれぞれ20万円以下、50万円以下、そして100万円以下の3種類の手数料を表1で比較 しています。取引の都度手数料が発生するタイプと定額タイプの両方を採用している証券会社で、定額タイプの方が安い場合はその手数料と定額プラン名を載せています。

表1.主なネット証券の株式売買の手数料比較

証券会社 手数料(税込)
20万円以下 50万円以下 100万円以下
SBI証券 0円
(アクティブプラン)
0円
(アクティブプラン)
0円
(アクティブプラン)
楽天証券 0円
(いちにち定額コース)
0円
(いちにち定額コース)
535円
マネックス証券 198円 495円 (成行注文)1,100円
(指値注文)1,650円
松井証券 0円 0円 1,100円
GMOクリック証券 107円 265円 479円
DMM.com証券 106円 198円 374円
ライブスター証券 106円 198円 374円

♦口座開設数1位、IPO取扱数1位、投信本数1位、外国株取扱国数1位
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♦口座開設数2位、外国株や投資信託に強く、マーケットスピードも使える
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♦米国株の取り扱いが豊富、ワン株も取引可能
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♦株主優待名人の桐谷さんも開設、少額取引の手数料が0円
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♦現物・信用ともに低コスト!
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♦手数料が業界最安値水準な上に取引でポイントがたまる
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♦取引コストが抑えられ、中上級者も検討したい
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株主優待目的でおすすめのネット証券ランキング

1位:SBI証券

SBI証券は上記の手数料の項目でご紹介したように、 100万円以下の株式取引手数料がアクティブプラン(定額コース)なら0円 となっています。定額コースといえば1日に何回も取引する人が利用する料金プランと思われるかもしれませんが、SBI証券ではアクティブプランを利用する際に別途手数料を払う必要がないので、100万円以内であれば完全に無料で取引をすることができます。つまり、100万円以内の株を買うことで、売買手数料を払うことなく株主優待を受けられます。

♦口座開設数1位、IPO取扱数1位、投信本数1位、外国株取扱国数1位
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2位:楽天証券

楽天証券はSBI証券と同じく、 50万円以下の取引であれば「いちにち定額コース」の手数料が0円 になります。ただし、いちにち定額コースは50万円を超え100万円以下になると943円の手数料が必要になるので、100万円以下の取引であれば「超割りコース(取引都度手数料発生)」の方が安くなります(535円)。

また、楽天証券の取引には楽天市場やその他楽天サービスを利用することで貯まる 「楽天スーパーポイント」を株式購入の代金や手数料に利用することができる ので、楽天のサービスをよく使う人には特におすすめです。

♦口座開設数2位、外国株や投資信託に強く、マーケットスピードも使える
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3位:松井証券

松井証券は1回の取引毎ではなく、1日の約定代金で料金が決まるシンプルな手数料プランのみ採用しています。 1日何回取引しても50万円以下であれば手数料がかからないので、売買手数料を払うことなく株を購入できる会社も多い はずです。

また、松井証券は難しい投資商品を取り扱わないことやWebサイトの文字を大きくするなど、一般的にインターネットの普及率が高くないと言われる50歳以上にも使いやすいサービスを提供しています。

♦株主優待名人の桐谷さんも開設、少額取引の手数料が0円
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4位:DMM.com証券

DMM.com証券は、定額プランのコースはありませんが、1回の売買ごとに手数料が発生するタイプの料金プランでは最も安い手数料を採用しています。また、税抜き取引手数料に対して1%の株ポイントがもらえるのもメリットの1つです。

♦手数料が業界最安値水準な上に取引でポイントがたまる
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5位:ライブスター証券

ライブスター証券の取引手数料も、1回の売買ごとに決まるプランではDMM.comと並んで最安値となっています。取引の都度手数料のプランを選択するのが面倒という人もいると思いますので、そういった方にはライブスター証券やDMM.com証券のシンプルで低コストなプランがおすすめです。

♦取引コストが抑えられ、中上級者も検討したい
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6位:GMOクリック証券

GMOクリック証券はこれまでご紹介してきた証券会社に比べると手数料は少し高くなりますが、それでも非常に低コストな部類です。また、取引ツールがPCとスマホ用別々に用意されており、高機能なことで定評があるのも特徴です。

♦現物・信用ともに低コスト!
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7位:マネックス証券

マネックス証券は手数料が安く投資ツールも充実しているので、投資初心者の方にやさしい証券会社です。ただし、どちらかといえば米国株や中国株が充実していますので、株主優待だけが目的であればそれほどメリットはないかもしれません。

♦米国株の取り扱いが豊富、ワン株も取引可能
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株主優待は投資初心者でも魅力的な特典

株主優待は、株主になることで会社の商品やサービスを受けられるお得なサービスです。会社の業績の影響をそれほど受けることないので、積極的に株の売買で儲けるのではなく、じっくり保有したい投資初心者にもおすすめです。今回ご紹介したネット証券を参考に、自分の取引スタイルに合った証券会社を選んでみてください。

※サイトの情報掲載に関しては、万全を期しておりますが、正確性、最新性、有用性等その他一切の事項についていかなる保証をするものではありません。

松岡紀史
筑波大学経営・政策科学研究科でファイナンスを学ぶ。20代の時1年間滞在したオーストラリアで、収入は少ないながら楽しく暮らす現地の人の生活に感銘を受け、日本にも同様の生活スタイルを広めたいという想いから、 帰国後AFPを取得しライツワードFP事務所を設立。家計改善と生活の質の両立を目指し、無理のない節約やお金のかからない趣味の提案などを行っている。
筑波大学経営・政策科学研究科でファイナンスを学ぶ。20代の時1年間滞在したオーストラリアで、収入は少ないながら楽しく暮らす現地の人の生活に感銘を受け、日本にも同様の生活スタイルを広めたいという想いから、 帰国後AFPを取得しライツワードFP事務所を設立。家計改善と生活の質の両立を目指し、無理のない節約やお金のかからない趣味の提案などを行っている。

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