そんな有吉を『内P』はさまざまな形で起用し、それまで歌手やタレントとしての活動ばかりが注目されていた有吉のお笑いの才能を開花させたのだ。
有吉は後に内村について「命の恩人」と語り、18年にはインスタグラムに『内P』で披露した「猫男爵」のメイク写真を投稿するなど、各メディアでたびたび『内P』への愛着を明かしている。
また、くりぃむしちゅーの有田哲平もまた『内P』によって大きく羽ばたいた芸人のひとりだ。『内P』は有田にとって初めてとなるピンでの参加番組だったが、さまざまな企画の中でキャラクターを確立させ、多くのモノマネを開発した現場となった。
現在の有吉と有田に共通するのは、ともに若手を育成する番組に携わっていることだ。有吉は『有吉の壁』(日本テレビ系)で数多くの後輩のネタをジャッジする役回りを演じているが、「〇×」の札でジャッジするなど『内P』との共通点も多く、過去には『内P』のパロディ企画を行ったこともある。
有田は『全力!脱力タイムズ』(フジテレビ系)で毎週若手のツッコミ芸人をキャスティングし、ムチャ振りして追い込むことで芸人たちのポテンシャルを引き出しているし、NHKでは『有田P おもてなす』という『内P』テイストを踏襲したレギュラーを持っていたこともあった。