キッチンの高さを最適なものに交換することで、家事の効率アップだけでなく体の負担も軽減してくれます。今回はキッチンの高さの決め方についてまとめていきます。システムキッチン自体だけでなく、キッチンのイロイロなパーツについても解説させていただきます。
キッチンの高さを考えるのは必要?
家を選ぶ時に、とくに女性が気にする点はキッチンですよね。
暮らしの中でどうせ料理をするなら楽しくしたいし、使いやすいキッチンで料理をしたいですよね。キッチンというと、タイプや機能をまずは優先してしまうところがありますが、使いやすいキッチンというのは、機能だけが大切なわけではありません。
キッチンでは調理をしたり、作業をしたり、同じ姿勢を長い時間キープしなくてはいけないことが多いですよね。腰が痛くてキッチンにたてないという人がいるほど、腰にも負担がかかるものです。ずっと立っていなくてはいけないので、足がツライという人もいるかもしれませんね。
そんなキッチンでの作業をちょっとでも楽にするためには、キッチンの機能だけではなく、キッチンの高さを考えることも大切なのです。
キッチンのサイズ・高さ選びで考えたいこと
キッチンの高さを考えるときには、暮らしの中でのキッチンの作業のしやすさや、効率、安全性も考える必要があります。自分の体にあったキッチンのサイズを知っておくことも大切になってきます。
キッチンのサイズと一言で言っても、キッチンにはイロイロなパーツがあります。一番考えたいのはシステムキッチン自体の高さですが、キチンカウンターやウォールキャビネット(吊り戸棚)の高さ、作業動線やキッチンの通路についても考える必要があります。
使いやすい高さのキッチンというのは、高さはもちろん大切ですが、作業動線や一緒にキッチンを使う人のことを考えた高さを考えることも大切なんですね。新築やリフォームをする場合には、自分の使いやすいキッチンをハウスメーカーや建築会社と一緒に考える必要があるでしょう。
それでは具体的に、どんなキッチンの高さが標準なのか、キッチンの高さ調整は可能なのか、などをみていきましょう。
規格サイズから考えるキッチンの高さ
キッチンの高さというのは、JIS規格で決まった高さがあります。JISの標準の高さは、80cm、85cm、90cm、95cmの4タイプなのだそうです。一般的に自分に合ったキッチンの高さの標準は自分の身長を2で割って5cm足した高さだと言われています。
身長が155cmの人であれば、155cm÷2+5cmで82.5cmになるので、JISの標準の高さから選ぶと80cmを選ぶことになります。身長が160cmの人は同様に計算すると85cmになるのでJISの標準の高さ85cmを、160cm以上の人は90cmを選ぶことになりそうですが、95cmは180cm以上の身長の人になります。
自分に合うキッチンの高さの計算式は、あくまで目安なのでその身長の全ての人がその目安の標準がピッタリとくるわけではありません。同じ160cmの人でも85cmの高さでしっくりとくる人もいれば、90cmのほうが使いやすいという人もいるかもしれません。
キッチンが高いと感じるか低いと感じるかは、その人それぞれになってくるので、標準の高さがわかったら、実際にそのキッチンの前に立って確かめてみることも大切です。
最近では、暮らしの中でオシャレなデザインのコンロやIHヒーターのコンロなども出ているので、キッチンが5cmから10cmほど、わざと低くつくってあるタイプのシステムキッチンもあります。
お子さんがいる家庭では、子どもの手の届かないところにキッチンカウンターがあったほうがいい、という考えの人もいるかもしれませんよね。安全性なども考えたキッチンの高さを選ぶことも大切です。しかし平均的な高さとして、キッチンの高さは85cmから90cmが良さそうです。
キッチンは高さだけでなく奥行きも大切
建売の家の場合は、キッチンの奥行きなどは決まってしまっていることが多いのですが、調整できるのであれば相談のうえでキッチンの奥行きも考えることが大切です。
キッチンの奥行の標準は、60cmや65cmなのだそうです。30cm物差しの約2倍の長さということですね。もちろん65cmよりも奥行きのある75cmや90cmなんてビッグサイズを選ぶこともできますが、普通に暮らしている人は飲食店でもないかぎりそんなに大きなキッチンの奥行きは必要ありません。
奥行きがありすぎるキッチンのデメリットは、キッチンの天井側にウォールキャビネットをつける場合、手が届きにくかったり、ウォールキャビネット自体が大きくなりすぎて取り出しにくかったりすることです。
奥行きがあることでメリットがあるのは、対面式のキッチンの場合です。対面式のキッチンの場合は、標準のキッチンよりも奥行きを20cmから30cmほどプラスして90cm程度にしておくと、シンク側からも反対側からも使いやすくなります。
暮らしの中でのキッチンの奥行きを決めるときには、どんなタイプのキッチンにするのか、ウォールキャビネットはつけるか、などのキッチンのタイプによって調整するサイズが変わってきます。どんなキッチンにしたいのかをじっくりと考えてみましょう。