しかし、いまだに批判が多いことから、番組の顔となるメインパーソナリティーは例年と違ってイメージダウンとなる可能性が高い。もはや「貧乏くじ」ともいえるものとなっていたことから、日テレと縁の深いタレントたちに頭を下げて出演してもらい、多人数リレー形式のMCとすることで「批判を分散する」という作戦ではないかと推察されているようだ。
ただ、こうなると「番組の顔」が存在しないに等しくなる。これまでメインパーソナリティーに旧ジャニーズ系タレントが起用されていたのは、彼らの熱狂的なファンたちからの募金が見込めるという意味合いも大きかった。近年は募金総額が減少傾向にあったが、着服問題があった上に番組の顔が不在となると、より募金額が落ち込むのは確実だろう。
通常なら、ここまで不安定な要素が多いとなれば「今年は休止し、準備をしっかり整えて来年以降に開催する」という判断をしそうなものだ。それでも日テレが「何が何でも放送を強行する」となると、テレビ局や広告代理店などが絡んだ巨大利権があるのではといった憶測を招きかねない。
いずれにしても、今年の放送は半世紀近い歴史を持つ『24時間テレビ』の大きな分岐点となりそうだ。