バンコクは15ランクアップ、オーストラリアの主要都市は後退

オーストラリア の主要都市は軒並みランクダウン。シドニーは5つ順位を下げ29位、メルボルンは順位を12下げ58位、パースは順位を11下げ61位など。

大阪や名古屋同様、ほかのアジア都市の生活費上昇に影響されたようだ。トレバー氏は、一般的にランキングの中間に位置する都市は、ほかの都市の変動に影響を受けやすい」と分析している。

経済成長が続くインドで最も生活費が高い都市は55位のムンバイ。ニューデリーは103位、チェンナイは144位。最も生活費の低い都市は182位のコルカタ、170位のベンガルール。

ハノイは順位を37下げて137位だったが、バンコクは順位を15上げ52位、クアラルンプールは順位を20上げ145位となった。

米ドル下落の影響が欧米都市の生活費にも

ニューヨークを含む米国の都市は、欧州経済の回復でドルの価値が下がり、全体にランクダウン。米南北地域で最も生活費の高かったニューヨークは4つ順位を下げ13位。サンフランシスコ、ロサンゼルス、シカゴはそれぞれ7、12、20順位を下げ、28位、35位、51位だった。

南米はブラジルやアルゼンチン、ウルグアイなどで物価が高騰しているにも関わらず、リオデジャネイロが43も順位を下げ99位に。リマとボゴタは28、15順位を下げて、132位、168位という結果に。

欧州からはチューリッヒとベルンがトップ10入り。ジュネーブは住宅価格の低下にともない、4つ順位を下げた。対米ドルの欧州通貨高や物価の上昇で、全ての欧州都市がランクアップした。

上昇傾向はドイツで強く見られ、フランクフルトとベルリンはともに49、ミュンヘンは41も順位を上げ、68位、78位、57位に。英国はロンドンが順位を10上げて19位、バーミンガム、ベルファストが順位を19、18上げ、128位と152位になった。

パリは28ランクアップで34位。順位を34上げたローマは46位、47上げたマドリッドは64位、39上げたウィーンなどで、生活費の高騰が目立った。対米ドルで現地通貨の価値が弱まった東・中央欧州では、モスクワやサンクトペテルブルグ、キエフが17位、49位、173位と順位を落とした。

最も生活費の低い10都市は?

7つ順位を上げたチャド共和国の首都ンジャメナや、トップ10に留まったルワンダ、14も順位を上げて18位となったリーブルビルなど、アフリカ地域でも一部の都市で物価の高騰が見られる。

ウズベキスタンの首都タシケント は、10ランクアップで209位となったが、全世界で最も物価の低い都市である。そのほか生活費の低い都市は、チュニス、ビシュケク、ガンビア、カラチ、マラウイ、トビリシ、ミンスク、テグシガルパ、マナグアなどだ。

文・アレン・琴子(英国在住フリーランスライター)/ZUU online

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