性被害によるトラウマが、こんなに長くつづくとは知らなかったーー漫画家の、さいきまこさんは言う。

新刊『言えないことをしたのは誰?』(現代書館)は公立中学校が舞台で、主人公の神尾莉生(かみお りお)は養護教諭、いわゆる“保健室の先生”だ。

さいきまこインタビュー前篇
保健室をよく訪れる女子生徒の不調の原因が、教師からの性暴力にあると気づいた莉生は、被害者に寄り添い、加害者を突き止めようとする。が、その道のりは険しい。一歩進むごとにレイプ神話、セカンドレイプ、教育現場の問題、さらには法律の問題といった、さまざまな壁が立ちはだかるからだ。

本記事では、同作の上巻から一部を抜粋して紹介。綿密な取材のうえ本作を描ききったさいきさんに話をうかがった。

さいきまこインタビュー前篇