ソシオパスとサイコパスの違いは?
現代社会全体の約3%が「反社会性パーソナリティー障害」を持っていると言われています。「反社会性パーソナリティー障害」とは、社会の規則を守れず、他人を傷つけても罪悪感さえ持たずにそれを正当化してしまう特徴がある障害です。
ソシオパスとサイコパスは、どちらも「反社会性パーソナリティ障害」に当てはまり酷似していて、ソシオパスは、社会病質者という意味があり、サイコパスは精神病質という意味があります。ソシオパスとナルシストに共通しているのは、自分に絶対的自信を持っているナルシストです。また、サイコパスは先天的要因、ソシオパスは家庭環境など後天的要因が原因と考えられています。
サイコパスには良心はありませんが、ソシオパスには良心があります。また、ある集団のリーダーがカリスマ性のあるサイコパスだった場合、その人を1度信じてしまうと、たとえ違法なことでも正義を信じて行動してしまうのがソシオパスです。そのため、グループに一人でもソシオパスがいると厄介ですが、ソシオパス全員が危険な人物というわけではありません。
ソシオパスな人①原因
人格は幼少期の親子関係など、育った環境が子どもの性格に大きく影響します。その環境の元でのルールで、子供の善悪の判断が身につきます。仮に、子供が特殊な環境で育った場合、一般社会では受け入れられにくい性格が形成されてしまう場合があり、その特殊な環境が原因と考えられています。
そして、ソシオパスの原因として、幼少期の精神的虐待や肉体的虐待がトラウマになり、大人になってもそれを抱えたまま生きている事が多いようです。まずは、原因の幼少期のトラウマが解消しないと、一生ソシオパスを抱えて生きていかなければなず、治し方としては、そのトラウマを克服することが、大切だと考えられています。
ソシオパスな人②治し方
ソシオパスの治し方は、今のところ効果が期待できる治療法は確立されていません。また、原因として脳の異常や幼少期の環境など、複数の要因が絡み合っている場合が多いため、決定的な治し方がないというのが実状です。しかし、ソシオパスの原因の一つとされている、幼少期のトラウマを克服するために、認知行動療法を行うのが最も有効な治し方と考えられています。
認知行動療法とは、一つの出来事に対しての瞬間的なイメージや物の見方などに働きかけ、ストレスを軽減していく治療法です。また、他にも薬物療法を行う場合もありますが、薬物療法はあくまでも気分の不安定さの緩和するためのもです。最近では、患者同士で自助グループを作る治し方なども模索されているようです。
また、自身が行う治し方としては、自分の言動を客観視し、別の視点から考えることが有効だと言われています。自分が攻撃的になった後に、客観視してみると新たな気づきがあると言われています。とにかく、ソシオパスの治し方を知りたい場合、まずは信頼できる専門医を探すことが重要です。