本田といえば、2021年に起用社数16社で初の年間総合1位(ニホンモニター調べ、以下同)を獲得。2022年は17社の芦田に破れたが、わずか1社差の16社で川口と同率2位になった。安定した強さを誇っていたのだが、2023年は8社で順位が突然大きく下がり、CM女王に輝いた2021年から半減。2024年の上半期は7社にも満たず、昨年からさらに契約社数が減少してしまったようだ。

 象徴的といえるのが、本田を起用したCMの中で出稿量がトップクラスだったファッション通販サイト「ZOZO」のCM交代劇だ。5月より、吉岡と板垣李光人を起用した新バージョンにリニューアルされ、本田は降板したとみられている。

 CM契約の激減については、2022年10月期に放送された主演ドラマ『君の花になる』(TBS系)が大きく影響したとの指摘がある。同ドラマは、劇中のボーイズグループ「8LOOM」のリーダー役を務めた高橋文哉のブレイクの決定打になった一方、主演の本田の演技に対してネット上で酷評が続出。放送時、SNSで「本田翼の演技」がトレンド入りする事態になった。

 これを契機に本田は明らかに失速傾向になり、それがCM契約の減少につながったと業界内では推察されているようだ。

 巻き返しのためには女優業での復権がカギとなりそうで、奇しくも本田は今年4月クールにフジテレビ系『ブルーモーメント』とテレビ朝日系『6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の2番目の憂鬱』の2本のドラマに掛け持ち出演。『君の花になる』では酷評が目立ったが、今回の2作品での演技については高評価の声も散見され、賛否両論の状態となった。