風讃社と明月堂は、地元小松市の大学生と共同開発した3種類のフレーバー各2個入りのオリジナル復興バウム「Baum Kutani」を、応援購入サービス「Makuake」にて販売予約を開始した。

バウムクーヘンの老舗・スイーツメディア・学生が協力


風讃社は、バウムクーヘンの老舗である小松市の明月堂と一緒に、小松市の大学生が被災した石川県を応援するようなプロジェクトを立ち上げた。

「同じ石川県として、石川を盛り上げたい」という想いを公立小松大学の学生たちとバウムクーヘンの老舗である明月堂が手を組み、新しいバウムクーヘンを開発。

風讃社のスイーツメディアufu. がデザイン、商品設計、コンセプトを担い、学生たちが地元や外国人、全国の人に愛される商品設計を考えた。

明月堂の素材と焼き方にこだわったバウムクーヘン


小松の老舗洋菓子店「明月堂」が手掛ける「baum shop & café ツキトワ」は、三代目の竹田さん夫妻が「明月堂(ツキ)を中心にたくさんの人の輪(ワ)を生み出したい!」という思いで2022年3月にオープした。

コロナ禍では廃業の危機に直面した竹田さん夫妻は、他社の商品や自社の商品の強みを分析し、新しいことに恐れずチャレンジをして会社を復活させていく意地と情熱を見せた。


米粉を使ったサクふわのバウムクーヘンやしっとりしたバウムクーヘンは、一度食べたら忘れられない美味しさ。美味しさの秘密は、素材と焼き方だ。素材は原価高騰しているものの、素材のグレードを落としたりせず味を守りながらも常に試行錯誤し進化し続けている。

バウムクーヘンを焼く機器は創業以来変わらず、年季の入った機器こそ美味しく焼ける。一手間を加えたり、職人がその日の気候に合わせて焼き時間を調整したり、最高の焼き加減を実現しており、その小さな差で圧巻の口どけが生まれる。

被災地の自然の恵みがバウムクーヘンに


今回震災の影響のあった能登を中心に、金沢、小松の自然の恵みがバウムクーヘンになる。その1つが、被災地能登町の「ひらみゆき農園」のブルーベリーだ。


被災地能登町の若き園主である平美由記さんが祖父から引継いだ、石川県で最大規模のブルーベリー農園。

能登町柳田にブルーベリーが植えられ約40年。守り続けてきた農園が地割れや土砂災害にあってしまった。


そんな逆境にもめげずに甘みと香りの濃厚な、味わい最高のブルーベリーを育てている。バウムクーヘンは、封を開ければ驚くほど香り豊かに仕上がっている。


金沢からは、きよし農園の柚子を使用した柚子が香るバームクーヘンが登場。祖父から引き継いだ若い園主・多田礼奈さんが、新しい挑戦に取り組んでいる。


農園の「きよし」は、多田さんの亡き祖父の名前から。香り高い「金沢ゆず」と、加賀野菜「ヘタ紫なす」を育てている。


バウムクーヘンに使用するのは「金沢ゆず」。美味しさの秘密は、里山の寒暖差が作り出す、厚手でボコボコした皮。金沢の料理屋やレストランからも高い評価を得ている。

バウムクーヘンから香る、驚くほど品のいい香りはまるで「食べる香水」のようだ。


最後は、就労支援施設「はまかぜ」が作った小松名産大麦を100%使用したバームクーヘンだ。

小松市の大麦の生産量は全国トップクラス。豊富に採れる小松産の大麦は六条大麦と呼ばれ、麦茶や麦飯用としてはもちろん昨今は市内のパン屋や菓子店でも使われている。