4人のエクゼクティブがトップ10入りしたKKR & Co.

2、3位を筆頭に、KKR&Co.(コールバーグ・クラビス・ロバーツ)からは4人のエクゼクティブがトップ10入り。ナットール社長とバエ社長は同社の「世代交代準備」にともない、社長に昇格した。共同設立者兼共同CEOであるロバート氏とクラヴィス氏は8、9位となった。

4人のエクゼクティブはKKR&Coが上場した2010年以降、同社の株主となっている。ナットール社長とバエ社長の報酬は、株価が2022年末までに10日間連続して40ドルを超えた場合にのみ確定するそうだ。

「長期業績報酬体制」を導入したマスクCEO、隔年報酬のピチャイCEO

Tesla Inc.のマスクCEOの年棒は約3.7万ドルと意外なほど低いが、賞与やストックオプションによる収入が大きい。

2012年、Tesla527万株を購入した際、 業績ベースの報酬体制を導入したが、2018年1月には、「長期業績報酬体制」に移行すると発表 。今後10年間で時価総額を現在の6000億ドルから6500億ドルに成長させ、さらに収益および利益目標を達成した場合にのみに、マスクCEOは報酬を受けとれるという条件だ。結果次第では何十億ドルという報酬を手にするチャンスであると同時に、無償で10年間働くリスクも含んでいる。

Alphabet Inc.のピチャイCEOは2016年、9桁台の隔年報酬を授与された。この報酬は4年間にわたり支払われる予定だ。

女性CEOはトップ10入りせず

前回のランキングでトップ10入りしたCEOのほとんどは、圏外へと姿を消した。役員報酬総額2.36億ドルで首位となったウォルマートストアーズのマーク・ロリーCEO、1.50億ドルで2位だったAppleのティム・クックCEO、1.23億ドルで3位だったエバーコア・パートナーズのジョン・ウェインバーグCEOなどだ。

また今回トップ10入りしたCEOは全て男性で 、前回 唯一女性CEOとしてランクインしたInternational Business Machinesのヴァージニア・ロメッティCEOも、トップ10入りを果たせなかった。2017年は4820万ドル稼いだオラクルのサフラ・キャッツCEOが33位で、最も稼いだ女性CEOとなった。

米大手企業のCEOが「一般従業員の100~300倍の報酬」を受けとっていると報じられており、公平性に関する議論は絶えない。しかし報酬コンサルティング企業Pearl Meyerのシニア・マネージング・ディレクター、ジャン・コース氏は「数十億ドル規模の国際企業を経営できる人は一握りしかいない」とし、「それができるなら、巨額の富が転がり込んでくる」と語った(ブルームバーグ2018年3月10日付記事 )。

文・アレン・琴子(英国在住フリーランスライター)/ZUU online

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