◆1人でこっそり真似したくなるシーンの連続
2人は何とか壁に隠れて攻撃を防ぐが、香は「なにこれ! 聞いてない!」と絶叫。獠は「仕方ない、プランBだ」と作戦変更を告げるが、香はすかさず「もとからAなんてないでしょ」とツッコむ。映画冒頭に獠が「仕方ない、プランBでいきますか」と口にして、槇村から「もとからAなんてないだろ」と呆れられていたシーンがあったが、兄と同じツッコみを香が見せたことで、「やっぱりこの2人は兄妹だな」という表情を獠が浮かべるシーンはたまらない。
ただ、エモさに浸らせる暇を与えずに獠は抗戦。獠はライフルを持ちながら“神エイム”(優れた銃の狙いで命中を繰り返すこと)を発揮して敵兵をなぎ倒す姿は相変わらずカッコいい。また、香が獠の掛け声に合わせてマガジンをパスすすコンビプレーも冴えわたる。獠が二丁拳銃にスイッチして陰に隠れたタイミングで、香が振り返らずにマガジンをサッと差し出したりなど、相棒として機能していく様子もほほえましい。
個人的には“慌てることなく歩きながら銃を打つ”という動きが好みで、そのフェチ心を満たしてくれるシーンばかり。ツボに入ったシーンを全て挙げるとキリがないが、何度でも観返したくなり、1人でこっそり真似したくなる、“中二心”をくすぐるようなシーンの連続だった。