7月28日にさいたまスーパーアリーナで開催されるビッグイベント『超RIZIN.3』では、ボクシング6階級王者のレジェント、マニー・パッキャオとRIZINスタンディングバウト特別ルールで対戦することが決定している。

 23日に行われたのはその前哨戦とも言える、PRIDEのレジェンド・五味とのボクシングルールに準じたルールでの対戦。本来ならば、鈴木が圧倒してのKO勝利でパッキャオ戦に勢いを付けたいはずだったが、五味に師事していることもあってか鈴木は積極的に攻められず、さらに最終3ラウンドは五味に圧力負けしているようなひと幕もあった。

 最後はノーガードで「打って来い!」と叫ぶ五味に鈴木が拳を振るっていったものの、前述の通り、0-0の判定でドローとなった。試合後、五味はリング上で鈴木に「判定ダメだよ! KOじゃなきゃ!」、「パッキャオはこんなもんじゃないからな!」と猛ゲキを飛ばす一幕もあった。

 一方、鈴木は「倒したかったけど、なかなかヤマ場が作れなくて、課題がすごく残る」「勝負できるところで行けなかったのが自分の甘さなんで、それが今回の課題ですね」と反省しきりだった。

「もともと五味はボクシングに造詣が深く、研究した成果をしっかり自分の“武器”として取り入れていたこともあり、弟子である鈴木との試合には余裕があった。それに対して、鈴木はキックボクシングがベースで、ボクシングの基礎はなく、一撃必殺を体現するファイトで成り上がってきた。とはいえ、師匠の五味にはこれまでの勢いをすっかり殺されてしまったため、残念な凡戦に終わってしまった」(格闘技ライター)