カップルのお金の管理
それではカップル間のお金の管理はどうするのが理想的なのだろう。
オレアリー氏は結婚、あるいは同居を始める前からの個人口座を維持し、新たに共同口座を開設することを勧めている。住宅費や食費、光熱費などはこの共同口座を通して管理し、自分の資産や自由になるお金はあくまで個人口座で管理する。これによって、家計を共有しながら、自分の金融アイデンティーはしっかりと守れる(CNBC2018年6月21日付記事 )。
だからと言って、お金に関する隠し事は、信頼関係を壊しかねない。一緒に暮らすと決めた相手とは早い段階にお金の管理についてじっくりと話し合うことも重要だ。
TD Bankが2016年に発表した調査結果では、パートナーと頻繁にお金について話し合っているカップルのほうが、そうでないカップルより幸福度が高いことが分かった。最低週1回パートナーとお金について話す回答者の78%が「幸せ」と答えたのに対し、数カ月に1回以下しか話さない回答者で同じ回答をしたのは50%だった。
ミレニアル世代はパートナーとお金の話をすることに、最も抵抗がない世代だ。29%が毎日、45%が最低週1回は、パートナーとお金について話をしている。
ミレニアル世代の3割は「別財布」
金融危機で両親が苦しむ姿を見て育ったミレニアル世代は、上の世代よりも経済観念がしっかりしているという調査結果が報告されている。そのためか、上の世代よりも「別財布」に抵抗がないようだ。
バンク・オブ・アメリカが発表した「2018 Better Money Habit Millennial Report」 によると、ミレニアル世代(23~37歳)の28%が既に「別財布」を実践している。同じように財布・口座を別にしているX世代は11%、ベビーブーマー世代は13%しかいない。また約5人に1人がパートナーの所得を把握していない。
ミレニアル世代が貯蓄している割合は ベビーブーマー世代とX世代より低いが、貯蓄目標を持っている割合は世代中最も高い。また経済的安定感を得ている割合もX世代より高い。
10万ドル以上の貯蓄があるミレニアル世代は、2015年から14ポイント増の47%。家計の予算を組んで生活しているミレニアル世代の73%、貯蓄目標のあるミレニアル世代の67%が、毎月あるいはほぼ毎月予算以内に納めている。しかし25%が経済的な問題にストレスを感じており、家事の負担によるストレスよりも深刻だ。
文・アレン・琴子(英国在住フリーランスライター)/ZUU online
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