ワーキングマザーがキャリアアップできるポイント②職種の専門家として認知を上げる
女性に有利なお仕事で一人前以上になったら、職種の専門家として同業の集まりや異業種の集まりに顔を出すといいでしょう。名刺交換会などは意味がありません。Googleの人事部長など、業界の中でも有名な人の話が聞けて交流できる会がいいです。
同業でも、異業種でも女性で子育てをしながら活躍している先輩はいるものです。その先輩も自分が通ってきた道なので、子育てをしながらキャリアアップを目指す後輩をすぐに受け入れて仲良くなってくれるでしょう。ランチにお誘いするのもお勧めします。
こうした社外の交流の中で、「〇〇さんは△△の専門家」という認識が広まるに従い、有利な転職などの話も出てきます。こういう、ゆるいつながりのほうがその人を紹介しやすかったりするので、有利な転職につながる話にのってみるのも一考です。
ワーキングマザーがキャリアアップできるポイント③活躍場所を知る
昔ながらのやり方を変えたくない組織では、女性の活躍は厳しいものがあります。
どんなに女性の活躍が問われ、会社として制度を導入しても、それを運用する組織自体に変わる気がなければ、制度は無駄になり、女性はストレスと時間を消耗しキャリアを無駄使いすることになりかねません。その時は、とっとと女性が活躍しやすい会社に移りましょう。
外資系は仕事の仕方が合理的でテキパキ進みますし、女性の活躍がしやすい環境が揃っています。
また、ある会社では産休や育休を機に時短になった社員が業務から外されることなく、むしろ「復職したらうちの部署に来て欲しい」という要望が出るほどで、復職先の順番待ちになっています。
このような会社を選べば、子育てをしながらのキャリアアップはしやすくなります。女性が有利な職場については、第1回目の記事「女性が有利な職場の意外なポイント」をご参照ください。
ワーキングマザーがキャリアアップできるポイント④旦那のキャリアもあわせて考える
そもそもですが、子育てをしながらどんなキャリアを目指していくのが「家族にとって」いいかを考えることです。
女性が、仕事も家庭も全部やるという時代ではなくなりました。
ただし、男性がキャリアを犠牲にし、我慢してイクメンになるなど、夫婦、子どもが我慢しあい、妥協の中でキャリアや生活を考えることが幸せなのかを考えることです。
子育てをしながらの「キャリアアップ」という言葉の解像度を上げる必要があります。
女性のキャリアでいうと、バリバリに働いて経営幹部まで出世したい、独立したい、家計は私が支えるというぐらいのバリキャリの女性は全体の2割くらいではないでしょうか。
・自分なりにやりがいを持って働き、お客様や社内で認められたい
・やりたい仕事でそれなりに結果が出せていければいい、子育てを理由に外されたくない
・長時間労働にならずに、今のペースで働けるなら管理職はやってみたいな
というような、「ゆるキャリ」のかたも多いのではないでしょうか。
子育てをしながらキャリアを考える時は、旦那のキャリアと一緒に考えなくてはいけません。旦那の会社が古き日本企業で、育休をとったら女性と同様、出世街道から外されるとなると、子育てをしながら夫婦で我慢して「これでいい」といい聞かせる生活が、本音でいいのかを考えなくてはいけないでしょう。
人事異動になったら、さあ大変!月曜から金曜までお互い別々で暮らしてバリバリ働き、金曜の最終新幹線に飛び乗り、月曜の早朝の新幹線で戻る。そのためには、平日に自分と子どもの掃除洗濯は仕事が終わった後に済ませることになります。子どもの食事も残業が続けばコンビニか、レンチンするジャンクフードが精一杯。夫婦それぞれの趣味で時間を使うことは、ままならないでしょう。そんな生活が果たして子育てをしながらキャリアを目指す姿なのか、というと心から賛成できないかたも多いでしょう。
夫婦で、子どもと一緒にどんな生活をしていくのか。転勤など生活が変わるようなことが起きた時、いい意味で依存し助けあい、どちらかが我慢しないようにお互いのキャリアの選択肢を選べるようにするのが理想的です。
旦那が、香港勤務になった。子どもが小さいので、奥さんが会社を辞めて香港に引っ越しをし、子育てをしながら大学や語学学校にいく。家政婦も安く雇えるので、勉強時間も家族の時間も取れる。週末は香港の地域に溶け込み、たくさんの仲間をつくる。そして数年後、奥さんは現地で就職する。
数年後、旦那が日本への異動になる。子育てと子どもの将来を考え、そのまま香港に残ることにする。旦那は会社を辞め、香港の会社に勤める。
一つの理想かもしれません。生活環境が変わるタイミングが訪れた時、家族一緒で生活を楽しむためのキャリアの選択肢を選べるカードは、夫婦でシャッフルして使うことが子育てをしながら、いい意味でキャリアアップできる人の思考習慣といえるでしょう。