第1話のあらすじ
物語の舞台は1997年。バブル崩壊後、末期的な危機に陥った日本の金融業界。銀行もまた膨大な不良債権を抱え、生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされていた。そんな中、大手銀行のひとつである三葉銀行は、回収困難な不良債権を投資会社に一括でまとめ売りする“バルクセール”を実施することになった。
バルクセールの実施はこれが日本初。前代未聞の試みを担うこととなった三葉銀行・資産流動化開発室の室長・芝野健夫(渡部篤郎)は、『ホライズンジャパン・パートナーズ』代表の鷲津と対面する。
不良債権の簿価総額は723億6458万円。芝野は「最低でも300億円で買い取ってほしい」と申し出たが、鷲津は「誠心誠意、丁寧な査定をさせていただきます」と返すに留め、その態度に芝野は一抹の不安を抱くのだった。そして4週間後に迎えた回答期日、芝野たちは鷲津から衝撃の評価額を提示される…。
物語の舞台となっている1997年はどんな年?
振り返ると1997年は日本の金融市場にとって激動の1年であった。
- 4月、消費税が3%から5%に増税。
- 10月、アジア通貨危機が発生。世界同時株安に。
- 11月、準大手証券の三洋証券が経営破綻。
- 11月、北海道拓殖銀行が破綻。戦後初の都市銀行の破綻。
- 11月、四大証券の一角、山一證券が自主廃業。1897年創業の歴史に幕を下ろす。
12月、金融市場の混乱を背景にジャパン・プレミアム(本邦金融機関が海外市場で資金調達する際に支払わなければならない追加コスト)が0.687%と過去最高に。 上記のような混乱に付随して、銀行による「貸し剥がし」や「貸し渋り」も発生していたという。厚生労働省が発表している自殺者の推移を見ても、1997年は24,391人に対し、経済の混乱が反映される1998年は32,863人と急増している。経済的理由が全てではないだろうが、当時の状況が垣間見れる。
物語の舞台となっている1997年はどのような年であったか理解するだけで、ドラマの見え方はまた変わってくるに違いない。当時の経済状況や金融市場を学び直したい人にとっても有益なドラマとなるだろう。
文・ZUU online 編集部/ZUU online
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