宮城県北部にある温泉地の宿【鳴子温泉 湯元 吉祥】。前回のお宿編に続き、今回は和会席の夕食と朝食バイキングを紹介します。旬のご当地食材はもちろんのこと、東北のローカルグルメも多数用意。朝夕合わせて多彩な味を楽しむことができました。※食事の内容は時期や仕入れによって異なります。

夕食は旬の食材を愉しむ和会席

夕食と朝食は2階にある「杜の風」で。座席は半個室になっているので、プライベート感を味わえます。ほかにも80名まで利用できる宴会場がありました。

▲食事処「杜の風」入口

▲半個室のテーブルはプライベート感たっぷり

お食事処の一画にはセルフサービスのお酒コーナーが設けられ、日本酒やワイン、焼酎、梅酒などが楽しめます。お酒の種類は季節ごとに変わり、この日は数量限定で春の日本酒がありました。単品での注文や飲み放題プランも用意します。

▲セルフサービスのドリンクコーナー(有料)

夕食はご当地素材を使った会席料理

夕食は1品づつ、食べるペースに合わせて運ばれる和会席。旬の素材が使われ、季節感を味わえます。

前菜は手前から時計回りに、お酒のおつまみにぴったりのホタルイカの沖漬、よもぎ豆腐、奥のお皿には海老旨焼と合鴨チーズ巻、クランベリーの松風がのり、胡麻の風味や甘味が際立つぜんまい胡麻和えが並びます。一度に多彩な彩りと様々な味を楽しめました。

▲まずはじめは華やかな「前菜」

菊の花や彩り野菜で飾り付けられたお造りも、温泉旅館の楽しみのひとつ。

▲この日のお造りは、びんちょう鮪、平目、石巻産の水蛸です

丁寧に出汁がとられた茶碗蒸し。フワトロで中には筍をはじめ山菜などが入り、一口ごとに違う風味が広がります。

▲「山菜彩り茶わん蒸し」

鍋料理は「なるこちゃんこ鍋」。これは東日本大震災で避難者を受け入れた鳴子温泉に、大相撲の宮城野部屋一行が慰問に訪れ、「宮城野部屋特製ちゃんこ鍋」をふるまったことが縁となり、部屋から認定を受けた宿泊施設が、宮城野部屋直伝の基本ベースを守りながら宿ごとにアレンジした鍋を提供しています。湯元 吉祥では仙台醤油をベースに具材の旨味が重なった出汁で、つみれにもしっかり味が染みていて、とても美味しくいただきました。

▲台の物は宮城野部屋直伝の味「なるこちゃんこ鍋」

焼き物は、肉料理と海鮮料理のどちらかを選べます。今回は仙台名物の牛たんをチョイス。肉厚の牛たんには塩で下味がついていて、まずはそのまま牛たん本来の味を満喫。さらにコクのあるタレでいただきました。仙台の牛たんにはつきもののピリ辛の南蛮味噌を加えると、味の変化も楽しめます。

▲「仙台名物牛たん炙り焼き 季節野菜」

ご飯の前に提供される “心ばかり” もうれしいメニュー。3種類の小皿から好きな1品を選びます。旨味が染みてニンニクの風味が冴える「三陸蒸しホヤのアヒージョ」や、宮城県の金華山沖で獲れるブランド魚で脂乗りのいい金華鯖を使った「炙り金華〆鯖」、そして出汁の味がよく染みた「メバルの揚げ出し」の3品です。

▲左から「三陸蒸しホヤのアヒージョ」と「炙り金華〆鯖」、「メバルの揚げ出し」

▲この日のご飯は、あさりの炊き込みご飯でした

デザートも映える色使い。左から苺タルト、柚子と抹茶のガトー、洋梨コンポートが並びます。柚子と抹茶のガトーは、柚子の風味が広がり爽やかな味わいでした。

▲彩り鮮やかなデザート